《うたかたの夢》
昨年10月28,29日の2日間は、篠原智子ちゃんのファンさん(c)にとって、忘れられない想い出になったことであろう。この「アイドル・ジャパン・フェスティバル 2」の1日目、冒頭からいきなり新曲を歌い出す智子ちゃん。静寂向上委員会の袴姿である。ストレートロングにリボンが、より清楚な印象を与えてくれる。そして、この日は最後のあいさつにもひとりで登場。私は後ろの方にいたのでよく見えなかったが、白いワンピースだったという。2日目、8月のコンサートで話題沸騰の「小さな生命」を、美雪ちゃんと博子ちゃんの二人が歌ってしまう。しかも、あの振りつけまで…。そんなことも束の間、つぎは智子ちゃんの出番であった。前日に披露された、新曲の「うたかたの夢」。ここで着ているドレスは、ナナナント(c) 自分でつくったものだという。しかも、レコーディングまでされたとか。
それから1ヶ月ほどして、アルバム『熱い地球』がリリースされた。ついに、CDで智子ちゃんの可愛い歌声を聴けるのである。12月17日には、TVK(テレビ神奈川)「カフェシティヨコハマ」に、美雪ちゃん・博子ちゃんと三人で出演。もちろん、曲は「うたかたの夢」(写真)。新たに、振りもついていた。
この数ヶ月間、いったいどういう風の吹き回しなのだろう? まるで夢を見ているかのようだ。それまでながらく、智子ファンは待ち続けた。「小さな生命」という、オリジナル1曲だけでも、十分満足だったはずだ。年末の公演では毎回ソロで歌った。「同級生」では、菜々ちゃんの左側でヴォーカルをとった。
私はよく、3月30日にはじめてソロで歌った「約束」を思い出す。可愛くかつ透明な歌声は、実に美しくやわらかい響きを持っていた。さりげないニュアンスが心を和ませてくれる。この17歳の少女は、一回一回のステージに何を感じているんだろう? 無邪気に踊る姿、ソロでしっとりと歌いあげる姿。無限の思いを込めて 見つめていたい。
あの時の淡い期待は、けっして「うたかたの夢」ではなかったのだ。
[文・写真とも:埼玉県/夢野 雫 {智子ちゃんを見守る会・代表}]
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