◆ コンサート レポート ◆

第67回制服の日
「SKi 春休みだよ!全員集合」

  at.こまばエミナース  1996/ 3/31(Sun) 15:00-


 この日は、前日と同じく2回公演だった。1回目は 新・静寂向上委員会のコンサート、そして2回目は《SKi 春休みだよ!全員集合》です。中でも、デビュー曲の『制服宣言』をあの人が歌ったなんて、ビックリしました。あの人とは、本田博子ちゃんのことで、私はすごく納得しました。本田 初のボーカルだったので、聴いていてとても嬉しかったです。

 いろんなコーナーがあったけど、《瑛子の声優教室》は、3期生のメンバーが瑛子ちゃんの、あの“アニメ声”に合わせて動き、とくに小林久子ちゃんのときの声には、その身振りとも相まって、みんな大爆笑でした。

 次の、クイズコーナーでは、SKiメンバーに 客席の列の代表[だめなひと]が一人づつ付いて、ファンの暖かい(!?)声援を受けながら、トーナメント方式で戦っていき、最後まで残ったファンの人のいる列の客全員が、優勝賞品としてメンバーと握手ができる!ものでした。が、私のいた列[2階右側の列]の人が優勝してしまい、一緒にあとを付いていって、ステージ上で私と白衣の人が並んだら、観客に爆笑されました。そして、メンバーと順に握手をしていく時、白衣の人は、メンバーひとりづつに「私が、白い人です。」とか言っていました。だんだん人が減って、私が握手したあとのステージ上は、白衣の人と松田ゆかりちゃんだけになってしまい、「まるで、恋人同士だ!」と私は思いました。

 アンコールの最後の曲『エピローグ 〜終章〜』では、いちばん前の方まで行って曲を聴き、今日はとても大勝利だと思いました。

[東京都/柴田良二]



 涙の卒業式から、はや1ヶ月半。新・制服向上委員会のコンサートだ。結論から言ってしまえば、「不満ではないが、満足でもない。」と言った感じ。今回のコンサートを初めて観た人には、それなりに満足のいくものだったのかもしれない。もちろん、以前から観ていても十分に満足された方もいるとは思いますが…。とくに今回は、卒業式後の最初のコンサートということで、5名の卒業生が抜けたあと、今後のSKiがどう変わっていくか? が大きな楽しみだった。しかし、午前の部・静寂向上委員会の『さよならは〜』『青春ラプソディ』『ウェディングベル』の3曲に関しては、やや納得がいかなかった。断っておくが、決して それぞれのボーカルに不満があるわけではないので、誤解なきよう。というのも、SKiの豊富な楽曲の中には、「ボーカルと曲が、ふたつでひとつ」ってイメージの曲があると思う(この場合は、それ)。メンバーの卒業によってメインボーカル陣が一新し、同じ曲であっても、当然のようにイメージが変わってしまう。少なからず“卒業”を引きずっている人間(私を含めて)からみれば、少々酷だった。なんだか無理矢理〈新・制服向上委員会〉を認識させられているように感じて…。もう少し、気持ちを整理する時間が欲しかったようにも感じる。

 話は矛盾するが、視点を変えれば、2・3期生の活躍が予想以上に(失礼)目立ったステージだったと思う。以前とは違い、えらくたくましく思えた。とくに博子ちゃん・美香ちゃん・彩子ちゃんの3人は。博子ちゃんは、4人1組のリーダーになったと聞いて、正直「大丈夫かなぁ〜」と思っていたが、ステージを見てそんな不安は全くなくなった。堂々と歌い、コーナーの司会も務め、少々遅めとも思える2期生の開花を感じた。また、美香ちゃん・彩子ちゃんもボーカルをとり、時には2期生をバックに従え、今後の活躍が大いに期待できる。文頭に書いた「初めて観た人には〜」っていうのは、このあたりのこと。ボーカル陣の一新により、これまでのSKiとはイメージがかなり違い、雰囲気が妙に寂しかった。全くの別物と思って観ていれば、長かったコーナーの時間も含めて、それなりの満足感は得ていたと思うが…。世代交代において、やむを得ないこととはいえ、2・3期生の活躍は嬉しいようで、逆に寂しいようでもあり、複雑な気持ち。そんな中、発表された 新曲『いつものように』では、ゆかりちゃんがメインボーカルを担当し、〈新・制服向上委員会〉のステージの中で、唯一ホッとする安心感を得た時間だった。

 各コーナーでは、“だだをこねる ゆかりちゃん”とか“笑い出すと止まらない 直美ちゃん”など、(客が)こわれるくらい可愛い姿を見ることができたことも忘れてはいけない。これで、2人のポイントがアップしたのは、いうまでもない(笑)。瑛子ちゃんのピアノにも驚かされたが、加トちゃんのヒゲダンスを思い出させる 裕紀子ちゃんのフォークさばきも、別の意味で驚かされた(笑)。また、真顔での鋭すぎる彩子ちゃんのMCとか。単なる天然ボケ説も…。いやぁ〜、個性っていいですよ、ホントに(笑)。

 すっかり暖かくなり、ふと窓から外を眺めれば、真新しい大きなランドセルを背負ったピカピカの1年生が、希望に胸をふくらませ、最高の笑顔で登校している。春は、別れの季節でもあるが、新しい出逢いの季節でもある。さよならは出逢いの明日へのしるし、一足先に〈入学式〉を済ませている3期生ではあるが、2期生を追い越さんばかりと、前面に出て活躍しはじめている。「まだまだ、1期生!」「やっぱ(c)、2期生!」など、一推しによって意見は異なるかと思うが、歌って躍る3期生を目の前にし、「これからは3期生!」と魅せられた方も増えたのではないだろうか?

 衣装がミッシェル化したSKi-P、新・制服向上委員会になっても、結成時のモットー(って何ですか?)を大事にしてほしいなぁ と思う反面、そんな彼女らに期待しつつ今後の〈制服向上委員会〉を楽しみたい。でも、ただひとつ問題があるとすれば、新曲『いつものように』の振り付けが難しくて、踊れるようになるまで時間がかかりそうだということだろうか?(爆笑)

[神奈川県/まる井 {本誌論説委員}


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