《ビラ配りとの出逢い》
制服向上委員会に関して、デビュー当時から一応雑誌で存在自体は知っていたが、全く興味は持たなかった。ある時〈クイズ!年の差なんて〉で、偶然『清く正しく美しく』を歌っているのを見て、とても怪しく思ってしまったほど。また、新宿のアルタでイベントを見る機会があったが、自分がハマるアイドルではないと感じた。さらに、知り合いからビデオ〈活動日誌〉を見せてもらっても、「へぇ〜」といった程度。さて、私はその当時CoCoファンだった。一昨年の7月25日、解散を控えて最後のツアー初日。やや重い気持ちのまま、会場である中野サンプラザへ着くと、階段の途中で3人の女の子がビラを配っていた。それは、制服向上委員会のコンサート予定などが書かれた“ビラ”であった。中には、内心いい気分ではない人もいたことだろう。私はさほど気にせず、一応受け取ってみる。その時点では、まさかメンバーが配っているとは思わなかった。後から、それが二期生の3人だったことを知るのだ。しかし、自分がビラを受け取った女の子がどんな感じだったのか、印象にない。なんとなく気になるので、パソコン通信のネットにある画像データで調べてみると、該当するのは[篠原智子]という子であった。
「なかなか可愛いじゃない」 ちょっと興味を持ってしまった私は暑い中、サンシャイン噴水広場でのイベントに出かけてみた。残念ながら智子ちゃんは出ていなかったものの、SKiの“フォーメーション”というものに魅力を感じている自分がいた。そして、知り合いから《3時間特大ライブ》の招待券が余っていると聞き、とうとう〔こまばエミナース〕へ行くことになった。
幕が上がると最初が[寿隊]。動いている姿を見るのは初めてだ。『酸性Uhoo!』は強烈。それよりも、客がみんな座っていて、じっとステージを見ているだけの人がけっこういる。コンサート中飛んだり跳ねたりして盛りあがる CoCoファンとしては驚きである。確かに静かな曲も多い。だが、十数人の集団によるフォーメーションはなんとも美しい。それは、まさに“観賞”なのだ。どこか、全く違う世界にやってきたように思えた。
とうとう、ここに来てハマってしまった…。
こうして、毎月のコンサート通いがはじまり、その年の暮れは大阪へ遠征。CoCoが解散して、もうアイドル(のイベント)で来ることはないだろうと思っていたのに。コンサートの後、FCの集いにも参加。好きなメンバーとツーショットの写真を撮れる。もちろん、私は智子ちゃんと一緒に撮ったわけだが、希望者が少なく、ステージの隅で寂しそうにしていた。今では考えられないかもしれないが、当時はそんな感じだったのだ。
私は、その時の智子ちゃんの笑顔が、今でも忘れられない。
[文・写真とも:論説委員■夢野 雫]
※写真は、文中にもある1994/12/28、大阪・Coke Step HallのFCイベントにて撮影。
はみだしKS3 コイツは使えねぇー、[SKi用語の基礎知識]
【みーつー】
この春からファンになった人には、何故? 松本美雪ちゃんのことを、
こう呼ぶのか分からない。【美香ちゃん】
だからといって、橋本美香ちゃんのことを[みかつー]と呼ぶ人はいない。
[群馬県/知恵之輪士]
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