◆ イベント レポート ◆

マンモス・フリーマーケット

  at.ポートメッセなごや {愛知県名古屋市} 1996/ 8/25(Sun) 15:00-


 8月25日、つまり《真夏の祭典》と同じ日に、名古屋でイベントがある。それも、15時からだという。私は、この話を聞いて呆然とした。やがて、出演メンバーが判明。なんと!二期生全員だ。これは、二期生ファンの私としては行かねばならないところ…。
 一方で、「《真夏の祭典》は、一期生・三期生のみの出演」と事務所で教えてくれたが、数日後、二期生も出ると いう話になった。「イベント終了後、急いで東京へ戻る」ということだ。出演時間は、せいぜい1時間だろう。私としては、前代未聞のリレーとなるのだ。

 当日は、結局〔青春18きっぷ〕のバラ券が手に入らなかったので、やむを得ず新幹線を使うことにする。池袋西口の金券屋では、「名古屋までの〈のぞみ〉(not 秋山)は扱ってない」と言われ、東口まで行く羽目に。さらに、みどりの窓口で、帰りの指定席を取るのに時間がかかり、予定よりも遅く11:35発〈ひかり229号〉(のぞみ型車両)で名古屋へ向かう。
 会場の〔ポートメッセなごや〕は、名古屋駅から直線距離にして15km近くもある。コンサートで行くような会場なら、地下鉄だけで済むのだが、そうはいかない。まず、東海道線で2つ手前の金山へ戻る。地下鉄名城線に乗り換え。帰りの移動をすばやくするため、一日乗車券(地下鉄・バスで850円)を購入。終点の1つ手前「築地口」まで行く。ここで会場直行の急行バスに乗る。途中には全く止まらない。スピードを出し、かなり高速で交差点を曲がっていく。道路が悪いのか揺れがひどいが、15分で到着。名古屋駅からだと、40分ぐらいかかったようだ。

 このイベントは、《マンモス・フリーマーケット》というもの。入場料は、800円。大きな展示会場に、たくさんの品物が並べられていたようだが、そんなのには目もくれずに、ステージへ向かう。私が到着したのは、14時20分頃。もう、ここまで来るようなファンは、大体そろっていたようだ。しばらくすると、メンバーが出てきて、リハが始まってしまった。『おはよう!』油断していた私は、あわてて機材をセットして撮影開始。こうした、歌ありのイベントは最近あまりないので、ついつい一生懸命撮ってしまう。

二期生  本番は、数分早く始まった。自己紹介や短めのMC、クイズコーナーが入るだけのシンプルなライブである。曲も、『制服宣言』『涙のエンブレム』『愛と勇気と思いやり』『傷だらけの青春』『恋人たちの歌』『青春ラプソディ』『恋のインビテーション』『おはよう!』『同級生』と、全9曲。SKiの定番ソングが勢ぞろい。『涙のエンブレム』で智子ちゃん、『恋のインビテーション』では こずえちゃんが、ヴォーカルをとったのが初めてだ。また、『恋人たちの歌』では美雪ちゃんがセンターである。どの曲か忘れたけど、イントロがなかなか流れず、固まるメンバー(笑)といったハプニングも…。

 MCでは博子ちゃんが、《真夏の祭典》の告知をしている。「一緒に行きましょう」って…、確かにそうなるんだろうけど(笑)。約45分でイベント終了。みなさん、すぐに移動開始。タクシーを使う人もいるようだが、私は、ちょうど発車するところのバスに飛び乗った。築地口でもホームに入ってきたばかりの列車に乗れ、金山での接続もよかった。運よく、16:25発のひかりに間に合うかも知れない。しかし、ここで私は乗らなかったのだ。せっかく、のぞみの指定券もあるし…。だが、それがそもそもの間違いであった。
 これより7分後に東京へ着く、16:48発〈のぞみ18号〉に乗車。満席だという。イベントの様子を思い出しながら、1時間36分で東京駅に着く。ところが、改札の方向を間違えたり、「もしかして、東海道線の方が早いのでは?」などとホームに上がってしまった。ダイヤが乱れていて、出そうもないので山手線に乗ろうとするが、寸前でドアは閉まってしまう。不幸にも、次の列車は大崎止まり。

 ようやく、〔こまばエミナース〕に着いたのは19時20分頃。知り合いから、既に二期生が出ていることを知らされる。客席に入ると、[Hellow(斉藤・橋本・菊地)]の『涙のセブンティーン』だった。愛ちゃんの『ラッパーバッカー』と『ダイエット号』には乗り遅れたのだ(涙)。東京駅で山手線に乗れていれば、10分早く着けたのに…。
 幸い、智子ちゃんの新曲『恋するふたり』は、聴くことができた。それにしても、4時間前に遠く離れた名古屋で見たメンバーを、再びここで見る。なんとも不思議な感覚である。

 ところで、名古屋に行ったファンさん(c)は40人ぐらい。一見、少ないと思われるかもしれないが、東京のコンサートとほぼ同時刻に行われているのである。それで、これだけ集まるのだから、大したものと言えよう。三期生の人気、コミティの三期生寄りのやり方…。そんな状況下でも、二期生人気が根強いものであることは間違いない。
 前日の《アイドル・サマー・カーニバル》で、終盤に二期生が出ていなかったのは、〈24時間テレビ〉でミニライブとオークションをしていたからという。いろいろと複雑な気持ちになるが、8月31日、川口そごうの握手会で美雪ちゃんは、「二期生みんな、和気あいあいなんですよ。」と言っていた。そろって花火大会に行ったり、バスツアーでも、夜は1つの部屋に集まって盛り上がったという。みゆきちゃんが卒業し、千秋ちゃんが辞めて5人となってしまった二期生、自然と 結束が強くなっていったのかも知れない。

 いずれにしても、二期生のみのステージというのは過去にもあまりなかったし、今後コンサートで見られる可能性も少ない。SKiの、良い意味での伝統を感じさせてくれたのが印象的であった。

[文・写真とも:論説委員■夢野 雫]


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