【あぁ、青春の ドラマーとバレリーナ[井上&斉藤]編】
美緒子「裕紀夫ったら、いったい何やってるのかしら。
もう、一時間も私を待たせて…。」
(裕紀夫が、走って来る)
裕紀夫「いやぁ、ゴメンゴメン、美緒子。すっかり忘れてたよ。」
美緒子「呆れたわ。自分で呼び出したくせに…。
あぁ、付き合い始めた頃は、毎日のようにラブレターを書いてくれたのに。
あの頃が懐かしいわ。」
裕紀夫「そうだっけ? ラブレターの事なんて、“わすレター!”。
なぁ〜んちゃって。」
美緒子「寒いわ、裕紀夫。私たちっていつから、こんな冷めた関係に
なってしまったのかしら…。」
裕紀夫「ゴメンよ、美緒子。君にあんな事を言うなんて、俺がどうかしてた。
さぁ、一緒に回転寿司を食べに行こう。」
そして二人は、夕陽に染まる校舎を後にした。(完)