FCのつどい 片桐陵子とお別れ会
at.東京厚生年金会館・宴の間 1996/11/10(Sun) 14:00-
私にとって二度目の(東京)厚年を、こんな形で訪れることになろうとは、思いもしなかった。
場所は、5階の〔宴の間〕。受付を済ませてからドアを入ると、りょんりょん[片桐陵子]が立つ小さなステージを囲んで、半円形状に椅子が並んでいる。
すぐ左側では、お客さんがりょんりょんとツーショットのポラ撮影をしていたので、その列に並ぶと、ナナナント(c)私がいちばん最後だった(^^;;;。
「こんにちは、3丁目の[しろくま] です」と挨拶する。そのあと、ニコニコしているりょんりょんと握手しながら撮影したのだが、微笑むタイミングを誤ってしまい、なんか“疲れた兄ちゃん”みたいな表情で、写ってしまった(;_;){=写真=}。
この日は、代々木公園で行われた《ファイヤー・フェスティバル》にSKiが出演{本田,菊地,橋本,斉藤,井上,宮田,小林(←すなわち、アルバム〈傷だらけの青春〉のジャケ写メンバー)}したため、お客さんの移動のために少し遅れて、14時32分に《お別れ会》が始まった。
〈スヌーピーの風船〉を手に、りょんりょんが登場。「学校の理由で、みなさんとお別れしなければならなくなったのが、とても残念です。ホントは、もっと長く(SKiに)居たかったんですけど…」と挨拶した。「何をしましょうか?」 客から、「スヌーピーと漫才!」と声が掛かる。さすがに、チャム{ご存じ、りょんりょんの愛猫}を連れてくるわけにはいかないし、相棒の(小林)久子chanも今日はいない。こまった(c)りょんりょんは、「じゃぁ、一緒に踊りましょうか?」と言うと、場内爆笑。
「それじゃぁ、『ダンシング・セブンティーン』を歌います」。 予想したよりも早く、この曲が登場。最初は、恥ずかしがって座っていた客も、「みんな、立てよ!」の某ファンの一言で、立ち上がって(いつものように)手を回す。天井の照明も、曲に合わせてブルーやイエローに変化していた。歌い終わったりょんりょんがクルクルと一回転すると、あちこちから歓声が上がる。
次に、「すごい好きで、前から一度歌いたかった」という、『恋の占い』を歌う。
〈りょんりょん の 思い出ベスト 10(じゅう!)〉
10を「テン」と言わないところが、彼女らしいなぁ…。第10位【チラシ(ビラ)配り】
夏休み中は、毎日やりましたね。私が配ってても、あまり受け取ってもらえなかったんですけど、久子chanは(配るのが)上手いんです。その名も、“必殺・たれまゆ攻撃!”(笑)。
通行人に目で合図を送って、「この娘、どうしちゃったんだろう…」と思わせて、チラシをもらってもらうという作戦でした。この中で、チラシを受け取ってSKiのファンになった人はいますか?第9位【ファンレター】
昨年8月のコンサートに初めて出たあとに、3通届きました。「一目見て、陵子ちゃんのファンになりました」って書いてあったんです。すごく嬉しくて、家に帰ってからも、ずっと読み返してました。
今でも、(ファンレターを)もらうと嬉しいんですけど、特に印象的なのは、最初の3通ですね…。第8位【りょんりょん(というニックネーム)】
ファンの方からのお手紙で、「これから陵子ちゃん(のニックネーム)を、“りょんりょん”と呼ぶことにします」と知らされました。私は、この呼び名がすごく好きなんです。
第7位【スポーツ大会】
ファンのNさんに持たされた〔水鉄砲〕でずっと遊んでて、競技のことはあまり覚えていません。「水鉄砲で私に撃たれた方、あの時はすみませんでした…」。
第6位【M-STAGE(に出演したこと)】
生まれて初めて…、じゃなかったですね。小学生の時に、地元の放送局の番組〈ぼくらの放送局〉の取材が来て、テレビに出演したことがあります。
で、〈M-STAGE〉(に出たの)は半年前のことですが、「友達の輪」が拡がって一石二鳥でした。私は、ただ立っているだけで何もしてなかったような…。
今でも、ビデオにダビングして見ています。第5位【箱根バスツァー】
「本田く〜ん{コミティのスタッフ}、しっぺ!」ですね。まさか、ファンの人と一緒にバスに乗っていくとは思わず、「現地集合」だと思っていました(笑)。
バスの中が、一番楽しかったです。宴会の時に歌った、『ダンシング・セブンティーン』。一生懸命練習したのに、途中で泣いてしまって悔しかったです。第4位【(生誕3年祭)ディナーショー】
初めて踊った、『制服宣言』。でも途中で、陵子の嫌いな“真っ白仮面(←歌詞や振りを全部忘れてしまうこと)”が出て来てしまって…。
第3位【(橋本)美香ちゃん】
美香ちゃんとは、SKiに入る前からのペンフレンド。ずっと文通だけで、(SKiの)オーディションの日まで顔を合わせることは無かった。
中学2年の時に、SKiの出ているテレビCM{ロッテ・シリアルチョコ}を見て、「いいなぁ〜(私も入りたいよぉ)」と思った。でも、〔週3〜4回のレッスンに通える人〕という条件に合わず、断念。電話や手紙で、“将来の夢”を語り合う日々が続く…。
「高校生になったら、きっと…」と思い続けて、ついにその時が来た。私から、「一緒にSKiに入らない?」と美香ちゃんを誘いました。
<文通は?>今も続いています。第2位【陵助・久夫】
初めてふたりで会ったのは、CM{ヤクルト・タフマン}のコントをする時でした。もし男に生まれていたら、きっと“お笑い”のほうへ行っていたと思います。「久子ちゃん、一緒に組まない?」。
<ネタは、どっちが考えるんですか?>ふたりで考えます。“いいネタ”が浮かんだら相方に電話して、ネタ帳に書いて…(笑)。第1位【出逢い】
「メンバー,ファンの人たち…」。<(客からツッコミ→)スタッフは?>
ふつうの高校生でいたら、こんなにたくさんの人に会うことも無かった。「友達の輪」も広がったし、いろんな人に会えて嬉しいです。まだ、17年間しか生きていないんで、これからいろんな事があると思うんですけど、一度にこんなにたくさんの人に会うことはもう無いと思うし、ここに来てくれたみなさん(のこと)を、みんな(私の)心の中にしまっておくんで、みなさんも私のことを忘れないでください。
【SKiに入った理由 と 辞める理由】私が、SKiをいいなぁと思った理由は、吉成(圭子)さんの顔を見て、「この子、可愛い」とか「のりP[酒井法子]に似てるなぁ」と思ったからです。
逆に、辞める理由は、「学校の事情」なんですけど、私はいま高校(2年)生なので、「(高校を、ちゃんと)卒業」したいんです。でも卒業したら、また「芸能界」に入りたいなぁと思っています。【私のこの一年】
良かったこと●貴重な経験ができた。
これから先、生きていく上で役に立つと思う。
悪かったこと●(SKiの活動が忙しくて、)[チャム]とあまり遊べなくなった。
「じゃぁ、ものまねをしますので、誰だか当ててください」。・スヌーピー風船の頭を撫でながら、「よーし、よし、よし…」。
→ムツゴロウ[畑 正憲]さん次は、SKiに関係する人です。
・事務所に帰ってくると、「陵子ちゃ〜ん!」と手を振りながら近寄ってくる。
写真だと、いつも眠そうにしている人。→内田絵美ちゃん・「陵子バカだなぁー、ガハハハハハ…」と、自分の腹をたたく。
→高橋(廣行)さん{プロデューサー}・電話をかけると、「(おっとりした口調で、)もし。もし。○○です。」
→小林久子ちゃんいつも電話すると、本人が出ることが多いんですけど、
「何で分かったの?」と言われてしまいます(笑)。・(私を見つけると、)首を左右に振りながら、目を大きくして近づいてくる。
→宮田直美ちゃんここで一曲。
SKiを辞めると決まってから、毎晩寝る前に聴いてて泣いちゃいます。『涙が消えるまで』。
当分、涙が消えることはないと思うけど、またどこかでみなさんと出逢えたらうれしいです。こんなに広い地球に生まれてきて、こうして同じ時間を過ごせるなんて…、運命・奇跡? 神様に感謝しています。【ファンからの質問コーナー】
と言いながら、クルクルと一回転。
Q) SKiに入るときに、友達を100人作りますと言ってたけど、達成されましたか?
A) 達成しました。150人くらい、もっとかな…。ここで、ステージの後ろに置いてある祝い花の、「御祝 片桐陵子さん江 ゆかいなお友達一同より」と書かれた札を見て、「エヘヘ…」と照れるりょんりょん。
Q) SKiのメンバーの印象を、一人づつ教えてください。[Kさん]
A) 本田(博子)ちゃん■私と同い年なんですけど、(SKiに)入ったときから
しっかりしてた。松田(ゆかり)さん■最初見たとき、「私より年上なのかなぁ」と思った。
コンサートでは、(自分に)与えられた仕事をキチンとこなす人。松本(美雪)さん■面倒見のいい人。(メンバーで)ホテルに泊まる時、
よくベッドが隣りだった。「○時に起こしてあげるね。」って…。
(結婚したら)きっと、いい母親になると思う。篠原(智子)さん■とにかく、(楽屋で)アイスばかり食べてた。
(地球上の食糧が)アイスだけでも、暮らしていけるんじゃないかなぁ。久保(愛)さん■ちょっと…、ぬけてる。
(←客席から、「ちょっとかぁ?」のツッコミが…)
あの年(で、19)には見えない。
(大きくなっても)ずっと、子供のままでいそうな気がする。早乙女こずえちゃん■(第一印象で)同い年に見えた。本人から、「中学生です」
って聞いたときに、「年ごまかしてるんじゃないか?」と思った。
最高、「20いくつ」に見られたとかで、いい意味でトクをしてますね。
だって、夜遅い時間に、お巡りさんに職務質問されても、
「二十歳です」って言ってしまえば、大丈夫なんですから…。菊地彩子ちゃん■初めて楽屋に入ったときに、「やさしいお姉ちゃん」
だなぁと思った。斉藤美緒子ちゃん■(菊地の場合とは逆に)「ちょっとコワイなぁ」と思った。
一緒にSKiに入った美香ちゃんと(声を出しては言えないから、)
筆談で「あの人、怖くない?」と話した。でも、人を見掛けで
判断してはいけませんね(←ホントは「いいひと。(c)」)。井上裕紀子ちゃん■歌が上手いのと、「(不二家の)ペコちゃん」に似てると
思った。宮田直美ちゃん■一目見て、「えっ、ちいさ〜い!」。
吉成圭子さんに、ちょっと似てるなぁ。広川瑛子ちゃん■一緒に、初めてのステージに立ったんですけど、
自己紹介するときに「(仮名で)A子です」って言ったので、
「エイ・コ さん」って名前の外国人かと思った(笑)。
とにかく、声が印象的。あの声を使って、なんかやったら楽しそう…。小林久子ちゃん■一目会ったときから、「ピーン」と来るものがあった。
いつも、悲しそうな顔をしている。
私と話すと、いいコンビなので、話が盛り上がる。
でも、学校でもああだったら、陵助としては心配です…。内田絵美ちゃん■あまり、喋らない子。いつも、一人で笑っている。
「だって、陵子ちゃん面白いんだもん」って。
この子も、どっか抜けてる。でも…、私がいちばん抜けてますね(笑)。
サンリオのグッズが好きで、キティちゃんとかいっぱい集めてる。吉成(圭子)さん■私が、初めて会った芸能人。
両親と一緒に、事務所に面接に行った時に、
「あっ、芸能人だ! 隠し撮りしなきゃ…」諸岡(なみ子)さん■とにかく、すごいキレイだなぁ。もしも男の子だったら、
ジャニーズ(事務所)に入ってたんじゃないかと思う。(スタッフ兼作詞家の)
和田(香織)[KAO]さん■とってもスタイルが良くて、「もしかして、この人も
いつも、(KAOさんに)怒られてた。事務所で(コンサート記録用の)
ビデオを見てて、「この『制服宣言』、陵子だけ浮いてる。」って
言われたときが、一番ショックだった。(スタッフの)
田中(清美)さん■いつも(私を)イジメるんですぅ
{客席左後方で必死に手を横に振り、「違う!!」と否定しているご本人(笑)}。
見た目が女子高生みたいなので、私が、「SKiに入れば?」と言うと、
「やっぱり? でしょ!!(本人談)」だって…。Q) 今日は、随分とオシャレしてますけど、ここへ来るまでの行動を教えてください。
A) はじめ、5時半に起きるつもりが6時に起きて、シャンプー・朝食…。
<チャムは?> まだ、寝てました。「行ってくるね」と頭を撫でたら、「頑張ってネ」と返事してくれました。
8時半に近くの駅から電車に乗るはずが、少し遅れてしまって…、お母さんに車で別の駅に送ってもらった。いつもは、安全運転でゆっくり運転するお母さんだけど、今日は少しスピードを上げて運転していたので、怖かったです。でも、事務所にはちょっとだけ{3,4分}遅刻してしまいました。Q) (今後、芸能界に復帰したら、)〔歌〕と〔ドラマ〕、どちらをやってみたいですか?
A)〔ドラマ〕ですね。制服を着て、学園ドラマの主役など…。殺されちゃう役もやってみたいです。
「目標としている女優は[桜井幸子]さんです。ってファンの人に言ったら、陵子ちゃんとは正反対だね」と言われてしまった。(桜井さんって)不思議な魅力に、心引かれるものがありますね。今は、「自分なりに出来たらいいな」と思っています。Q) 生まれ変わったら、またSKiに入りたいですか?[Dさん]
A) はい! また、入りたいです。Q) 髪を切ったようですけど…。
A) 小学生の時、2回{2年と6年}ほどショート・ヘアにしたんですけど、似合わないんでまた伸ばしてます。肩ぐらいまで伸ばしたいな。Q) 毎月コンサートがありますが、翌月の公演までの間は何をしてましたか?
A) もちろん、(歌とか振りを)練習してました。あとは、メンバーとおしゃべりしたりとか…。Q) 7月の箱根バスツァーで約束したんですけど、額に“肉”って書いてもらえませんか?[Kさん]
A) {早速、いけにえ(^^;になるKさん。観客爆笑}これが最後の曲となりました。『I Say Good-bye』。
{歌い終わって、涙で言葉に詰まるりょんりょん}
<卒業式は?> …出ます。まだ、…会えなくなってしまう訳じゃないので。…今日は私にとって、すごく嬉しい一日でした。私のために、…私はみなさんに何もしてあげられなかったかも知れないけど、…私は本当に、(ファンの)みんながいなかったらすぐにSKiを辞めてたかもしれないし、イヤなことがあっても、みんなに勇気づけられてきました。
2月に卒業してしまったら、絶対いつかまた、みんなの前で、どういう形になるか分かりませんけど、…その時まで待っててください。
小さい時から芸能界に憧れて、アイドルという仕事はあまり自分には向いていない、やりたいとは思わなかったんですが、こうして一年間(アイドルを)やって、教わることがたくさんあって、フツーにしてたら分からなかった世界なので、今は女の子として生まれてきて、こうして人前に出ることが出来て、お父さんお母さんに感謝しています。
私がこの世界に入って分かったことは、「人間は、絶対にひとりではありません!」ということです。何らかの形で自分のことを考えてくれる人がいるのは嬉しいです。
私はみなさんの味方ですから、みなさんひとりひとりを応援しているんで、これからも頑張ってください。本当に一年間ありがとうございました。2月の卒業式には出るんで、その時にまたお会いしましょう。いよいよ、ステージを降りるときのりょんりょんの表情は、やはり寂しそうだった。
その時、スヌーピーの風船を置き去りにしていくところだったので、それに気付いた私が「スヌーピー、忘れてるよ!!」と大声で言うと、マイクスタンドから風船をほどいて、手を振りながら笑顔でステージを降りていきました。この私の一声で、会場の雰囲気が和み、「笑顔でサヨナラ」ができて、とても良かったと思っています。
いつまでも幸せにね。そしてまた、私たちの前に姿を見せてください。待ってるからね…。>りょんりょん
[副編集長■しろくま☆しゃしょう]
※会場の雰囲気を忠実に再現するため、イベントの間じゅう必死にメモってた、私(^^;。その数ナント、B5ノートで21ページぶん(!){←「どうせ、録音したのだろう…」と疑っているアナタ、今度〔ネタ帳〕を見せてあげましょう}。だから、レポートにまとめるのに4ヶ月半もかかってしまいました。お待たせして、ゴメンなさい。>りょんりょん,ファンのみなさん
[ 97年3月号目次 ]