◆ イベント レポート ◆

ポリドール
吉成圭子ラストアルバム
  〈ちゅう・ちゅう・ちゅう〉キャンペーン


  at.サウンドフィリア・ディスクマップ 大宮アルシェ店
    1997/ 9/23(Tue) 15:00-

 意外なことだが、私が「アイドルの最後のイベント」に行ったというのは今回が初めてである。ほとんどが「自然消滅」だったから、ということもあるが…。

吉成圭子  9時半に家を出て、都営バスと京浜東北線、高崎線の快速〈アーバン〉を乗り継ぎ、大宮に着いたのは11時4分。
 会場に着くと、すぐCDを購入する。本来なら、来月発売される〈ちゅう・ちゅう・ちゅう〉を予約すべきなのだろうが、後日大宮に行く時間はなさそうなので、〈蒼い天使の糸〉を買って整理券と引き換えてもらう。
 私は模型をやっているので、空き時間に高崎線宮原駅近くの模型店〔イエローサブマリン〕とラーメン屋を回る。大宮に戻り、ソフマップ{パソコンショップ}に立ち寄ってから会場に戻ると、いつもの皆さんがたむろしている。あまり暗い雰囲気ではなかったがこれでいいんだとも思う。

 いつものように時間が押して、始まったのは予定から10分ほどオーバーしてからだ。圭子ちゃんが見えたので手を振ると、彼女も手を振り返してくれた。
 歌は、『夜汽車でチュウチュウチュウ』『瞳の中のグッバイ』『青い空の下で』の3曲。曲そのものはいいんだけど、どうも心の中でサエキけんぞうさんの存在が気になってしょうがない。彼は、コアなファンが多いSKiの新しいファンなんだそうだ。今のメンバーになってから、ハマったそうだ(ちなみに彼はこの日、会場には来ていませんでした。あしからず)
 曲の合間のMCでは、引退後、お姉さんのいるロサンゼルスへ3ヵ月ほど行って、半分語学の勉強・半分遊び(笑)の形でいて、いったん帰国してからまた考えるとのこと。「しばらくは、プータローになります。お金はずっと貯めていたので、しばらくは何をしなくても食べていけると思います(笑)」という。将来のことは全く考えてなかったそうである。
 それと、飼っているチンチラの話が出た。繁殖に成功したようで4匹生まれ、2匹は知り合いに譲ったという。
 歌い終わると抽選会。最後のツーショット・ポラだ。当初5人の予定だったが、フィルムが若干残ったため結局8人が撮った。でも当たった人は一ケタと30番、60番台の人たちばかり。残りの人たちはお気の毒。知人では、夢野 雫さんが 当たってツーショットを撮っていた。

 そして、最後の握手会。SKiメンバーの時のように、急かされることは余りなく、和やかかに進められた。
 私の握手はちょっと長くなった。

    私 :「ロスで、最初に行ってみたいところは?」
   圭子:「ジェットコースターのあるところ」

 という話をしました。しのの時と同じように私も両手で握手をした。
 その他では、二人であっち向いてホイをする人(笑)、トンカチでつっこみをお願いする人と様々。途中で、用意していたサイン色紙が足りなくなってしまい、圭子ちゃんが即席で書くということもあった。色紙のイラストは最初と最後が「圭子ねずみ」、真ん中辺りが「圭子ちゃんの似顔絵」だった。
 最後にファンのYさんが花束を圭子ちゃんに渡して、会場から大きな拍手が起こった。

 引退式が行なわれる《生誕5年祭》は、チケットが手に入らず行くことができないので、私の中の「吉成圭子」はこの日で終わった…。

[東京都/ホーカー・テンペスト]



 これからアメリカに行ってしまう吉成さん。そのため、10月25日のアルバム発売に先駆けてのイベントが行われた。
 まず、ニューアルバム〈ちゅう・ちゅう・ちゅう〉から、『夜汽車でチュウチュウチュウ』『瞳の中のグッバイ』『青い空の下で』の3曲が歌われ、トークショーとなった。アメリカに行ってからは、語学の勉強をしたいとのこと。ビザの有効期限が3ヶ月なので、その間にやりたいことが見つかったら、帰国後再びアメリカへ行くと言っていた。貯金があるのでお金には全く不自由しないとか…。
 続いて抽選会。ニューアルバムの予約、またはファーストアルバム〈蒼い天使の糸〉を購入した人に権利がある。5名にツーショット・ポラ撮影が当たるのだが、ナナナント(c)私もその中の一人となってしまったのだ! この手の抽選では、昨年の箱根バスツアーでメンバー5人とそれぞれツーショットというのが当たったけど(^^;)。吉成さんと撮るのは、これが最初で最後。
 イベントの締めは握手会。《生誕5年祭》はチケットが売り切れで入手できなかったため、私にとってはこれが本当に最後となってしまう。イラスト入り直筆サイン色紙も手渡された。

    私 :「もう吉成さんの歌が聴けなくなって寂しいです。」
   圭子:「CDで聴いてください…」。

 思えば、私が初めてSKiに行った3年前の《真夏の祭典》が、事実上最後にリードヴォーカルをとった時と言っていいと思う(ビデオ『ライブアイドルNo.1』に収録)。以後は、ほとんどソロでしか歌ってなく、それもかなり少ない。落ちついた甘い声で、実に魅力的な歌を聴かせてくれるというのに。「明日を信じて」といった代表曲で、まだCDになっていないものもある。返す返すも残念だが、人はいつか新天地を求めて旅立っていくものなのかもしれない。吉成さんの新たな人生の門出を祝いたいと思う。

[論説委員■夢野 雫]


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