last update:1999/01/05
◆コンサート・レポート◆

 第147回制服の日・7年目のスタートを切った新生SKi
 渚に消えた初恋 3

  at こまばエミナース  1998/ 9/23(WED) 17:30〜


 橋本美香ちゃんが5代目リーダーに就任して、初のコンサートである。

 最初は、コンサートタイトルの『渚に消えた初恋』でスタート。おととしの「2」の時はラストに歌われた曲だ。
 メンバー紹介とSKi基金の使い道を発表。国土の三分の二が洪水で水没したという、バングラディシュ国民の救済に使うそうだ。災害も、ここまでくると末期状態である。
 次は【興味津々! 内心ハラハラ悲しく消えてしまった、初恋コーナー】。
 司会は美香ちゃんで、川野朋美・中井祐子・三浦恵里子・秋山文香・久川由美子ちゃんが話す。
 「引っ越しして(恋愛が)自然消滅」というのが多かったが、これは小学生では最も多いパターン。恵里子ちゃんは、隣のクラスで逢うたびに「まるい顔」と言われて嫌いになったそうだが、これは“愛情の裏返し”かもしれない。

 その後は、めぐ[久保 愛]の一人芝居。写真を撮ってもらった写真部の男の子を好きになるが、その子から「ファインダーの中の女の子しか愛せない」と言われ、結局ふられるというストーリーで、なかなか楽しめた。でもそのあとのめぐの出番は少なかった。

 【朋ちゃんの、みんなお気に入り紹介コーナー】は、文香・由美子・波平槙子・井上裕紀子ちゃんがお気に入りのものを持ってきて、それに関するエピソードをしゃべるというもの。
 文香ちゃんは、ブランド品のバッグ。かなり高いものらしい。この辺にうとい私は、話を聞いてもよく分からなかった。
 由美子ちゃんは、「ひとまねこざる」「11ぴきのねこ」という2冊の絵本。家には、本屋さんができるぐらいの数の絵本があるらしい。P会報の連載で出てくるキャラクターも、ここから発想するものだろうか。
 槙子ちゃんは、(おそらく)バンダイの電動モスラ(幼虫)と、赤ちゃんのときにオムツを入れていたバッグ。モスラは実際に動かして見せてたが、虫の嫌いな朋美ちゃんは気持ち悪がる。それを見ていた私と、超有名ゆかりファンのY氏は「(槙子ちゃんとは)話が合いそうだね」と感じていた。ちなみにこのモスラ、お母さんが買ったものだとか…(笑)。
 最後のゆっきぃは、飼い猫の「ぷーたん」の写真。しかし写真が小さすぎて、客席からは全然見えない。そこで、オカリナを吹いて見せた。「まあまあ」って感じか。

 で、次は【新曲コーナー】。『あなた』『一度だけ』『あたしとわたし』『Season』『巡り逢い』の5曲。
 『あなた』は、かこちゃんのソロ。高音が続いてちと苦しい。調子が良くないと歌えないかもしれない。実は、お月見の時にかこちゃんに渡した手紙の中で、「早くかこちゃんの歌ができるといいですね」と書いていたが、これからこの曲はかこちゃんの曲になっていくのだろうか…(この文章は98年10月29日現在のものであることをお断りしておきます)。
 『一度だけ』は、ゆーたん初めてのソロ。しかも、まっさらの新曲である。10月公演でも歌ってるので、もうゆーたんの曲と言っていいだろう。とにかく「こういう曲を待っていたんだよ」という感じのいい曲で、感動してしまった。ゆーたんの「ちょっと不安定だけど、きれいな声」が心地いい。ちなみに10月公演でのMCで、この曲は美香ちゃんの作詞らしいことを言っていた。なぜ美香ちゃんが、この曲をゆーたんの曲にしたのかを知りたいところである。

 【唱歌のコーナー】。『故郷』『遠き山に日は落ちて』『ちいさい秋みつけた』『旅愁』の4曲。『ちいさい秋〜』は美香ちゃんのソロだが、自分の歌う歌に対する思いやりというものを感じさせる。ちゃんとそれらしく歌うのがすごい。本当の「歌がうまい」というのは、きっとこういうを指すのだろう。

 アルバム〈黒い瞳〉からは、『さよならへの旅立ち』『天使のアイス』『TESS』『Air Mail』。
 私にとって、これらの曲は聴くのがすごくつらい。『TESS』(吉成さんの曲らしい)を除くと、皆しの[篠原智子]が歌っていた曲だからだ。ようやく、引退のショックから抜け出そうというときだけに胸が痛む。
 『さよならへの〜』は、去年の3月のバースデーコンサートでしのが歌ったものの歌いにくいため、その後のライブでは聞けなかった曲。文香ちゃんで完成させようというものだろうか。声はよく出てるけどまだまだという感じ。このへんは経験を積ませるしかないだろう。
 『TESS』は、おそらく初めて聞く曲。こちらはまずまずよかったかな。残り2曲については〈黒い瞳〉レビューで書いていますので、そちらをご覧ください。

 グループの曲は、『GO GO GO』『悪魔のP・T・A』『わたしらしく』『黒い瞳』『恋をしようよ』『君だけの道』『時の流れに』『同世代の少女たちへ』『清く正しく美しく』と続いていく。
 『君だけの道』は、恵里子ちゃんのソロ。こういう“かわいい曲路線”は、恵里子ちゃんに任せるつもりなのだろうか。私としては「恵里子ちゃんのオリジナル曲」がほしいところ。やはり、吉成さんやしののナンバーだと、どうしても前の歌ってた子を思い出してしまってダメなのである。もちろん、これは恵里子ちゃんに限ったことではないが…。

 今回は、歩ちゃんが学校の都合でお休みということで、遠藤舞香ちゃんの出番が増えている。前歴はかなりのものらしいから、違和感はそう感じさせなかった。ステージ度胸だけは他のメンバーも見習うところが多いだろう。…といっても、本人はかなり緊張してたらしいが(笑)。
 アンコールは『巡り逢い』『おはよう!』『傷だらけの青春』『いつものように』『エメラルドの伝説』の5曲で終わり。ずいぶんあっけない終わり方だった。終わり方も重要なのに…。

 今回のコンサートは、さおりちゃんがあまり目立たなかったのと、朋美ちゃんがももと足首のやけどのため出番がほとんどなかったのを除けば、いいコンサートではなかっただろうか。朋美ちゃんは、10月公演では振りができるところまで回復しているので、もう問題ないようです。

 …と書いてたら、恵里子ちゃんと歩ちゃんは受験のため来年3月までお休みらしい(苦笑)。
 やっぱ、さみしいやね。
[東京都/ホーカー・テンペスト]



98年冬号目次

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