last update:1999/01/07
◆イベント・レポート◆

 寄合歩Birthday Party

  at Keynote原宿  1998/10/ 4(WED) 12:00〜


 昨日、新幹線に乗り込む前にキオスクで買った“神戸・ワインポッキー”と、朝、ホテルを出たときに、駅前の花屋で三千円で作ってもらった花束を持って、私が原宿駅の改札口を出たのは11:30を過ぎたころであった。
 バースディ・イベントには今回が初参加。普段のイベントとは違い、どうにも雰囲気というか、勝手が違う気がした。
 スタッフより、参加券に記された整理番号順に並ぶように指示が出る。しかし、並ぶはいいがちっとも進まない。「寄合さんが受付に、いきなり立っているからじゃないの?」なんて知り合いのファンさんと軽口をたたいていたら、「今から入場しまーす」とスタッフの声。「なんだ、違うんだ」と思ってたら、寄合さんが本当に立っていた(笑)。
 この日の彼女のいでたちは、グレーのシャツにブラウンのパンツ。靴は黒。そしておなじみの、頭の後ろで二つに縛っている髪型ではなくて、ばっさりと髪をおろしていた。これだけでも、普段とはだいぶ印象が違う。
 受付のあと、寄合さんと握手をしながら軽くあいさつ。適当に真中の席へと着いた。
 しかし、ジャズ・クラブを借りてイベントをやるとは…。良い雰囲気だけど、何か変な感じ…。

 「三十路(みそじ)までの半分を生きて、うれしい気持ちで一杯です。お年頃もあと1〜2年で終わってしまうので、あと1〜2年は誕生日を喜びたいと思います」。最初のあいさつから、いきなりぶっ飛ばす寄合さん。
 一曲目は『疑問』。以前よりも、音取りがだいぶ良くなってきている。
 二曲目は『記憶の無い国へ』。イントロが流れてくる寸前、「この曲を、初めて人前で歌う」と言う緊張感が、客席で見ている私にも手に取るように伝わってきた。
 音が合わないのは仕方ないか。雰囲気を作ろうとしている。これがまあ上手くいっている点はグッド。

 最初のコーナーは、“お客さんの十五歳の時を、とことん聞いていくコーナー”。「えーっ、困ったなあ。俺の十五歳の時なんて、たいして人に話せるようなエピソードは無いぞ。困ったなぁー」。とは言え、これは全員参加なので仕方がない。
 自分の番が来たとき『社会科は得意だったが、歩ちゃんと同じで数学が出来なかったので、志望校のランクを下げざるを得なかった』話をしたが、しどろもどろになってしまった。情けないなぁ。しかし、みんな喋るのが上手でうらやましい…。
 それにしても、寄合さんは一度話をしだしたらなかなか終わらない。最後のほうでは、すっかり時間が足りなくなってしまっていた。
 それではここで、このコーナーで飛び出した『寄合歩・超絶トーク』を、いくつか挙げていこう!

☆「今度、理科の実験で“カエルの解剖”をやるんですよ。前もってビデオで見たんですけど、自分に置き換えてしまって“かわいそう”と思う。で、「麻酔がゆるいと、解剖をしている途中でカエルが飛び跳ねる」と先生が言ったので、「見てみたいなー」と言ったら、「それだけはやめろ!」と言われました」。
☆「中一の時、(頭の毛が)かなりキテいる先生が担任で、先生のとなりにあったボールに向かって「先生ー!」と呼んだんですよ。その時は笑ってたけど、あとで準備室に閉じ込もっていました」。
☆「よく立ち読みをする。店員が下のタナを開けて本を出しに来るけど、「ここで(店に)負けちゃいけない」と思う」。
☆「理科しかできない。数学の“存在”が分からない。街で“三角形の合同条件”なんて聞かれませんよねぇ」。
☆「私は『よりあい星人』で、妹は『よりあい星人と人間とのハーフ』。異母姉妹ってやつですか?」。(アブネー!)
☆「二十代最後の夜は泣きましたか? 女の人はよく泣くと言いますよね」。(そーかー?)
☆「うちの学校の女子は普通なんですけど、男子は子供で子供で…。女の先生に抱きつくんですよー」。
  この他にも、たくさんの猛語録が飛び出したのだが、誌面の関係で全部紹介できないのが残念だ(笑)。

 三曲目は『ここにおいでよ』。
 続いてのコーナーは“寄合歩・世界不思議発見!番外編”。「今日は特別な日なので、自分で調べてきた」そうだ。
 まず、第一の疑問“K-1グランプリ”の“K-1”とは何か?。「調べたが分からなかったので、お父さんに聞いたら、「キックのKじゃないか?」とのことなので、“キック”のことだと思います」。違うんじゃないかい(笑)?
 第二の疑問は“レンコンにはなぜ、穴が開いているのか?”最後の疑問は“使われなくなった人工衛星は、一体どうするのか?”この二つは、本を見て調べてきていたようで、キチンと答えていた。
 続いては質問コーナー。ここで『○×クエッション』を用意してきたファンさんがいたので、◯と×の札を両手に持って、次々に設問に答えていく。
 『本当の私は、まだまだこんなモノじゃない』の問いには、自信たっぷりに『◯』を出す。観客から歓声があがった。
 『インターネットで、SKi関係のホームページを見たことがある』は『×』。【KS3】と【MbC】のホームページ、機会があったら見てくれよぉ〜。(泣)
寄合歩  『プラダのバッグが欲しい』という問いには、「プラダって、何?」と言う表情をしながら『×』。
 『ボーイフレンドはたくさんいる』は『◯』。
 『今日もらったケーキは、妹にはあげない』は『◯』。「でも、昨日お父さんが「甘いものが食べたーい」と言っていたから、お父さんに取られちゃうと思います」だって。
 『カゼに“ルル”が効く』『将来、よりあい星に戻るつもりだ』『結婚するなら地球人』などという、おとぼけな質問にも、ちゃんと答えてくれた。
 それににしても『15歳の誕生日だと言っているが、本当は20歳の誕生日だ』って設問には、笑ったナアー。

 ラスト二曲。まずは『愛したい』。これ似合ってるよ。歌詞飛ばしが多かったけど(笑)、キーと、楽曲全体の雰囲気が寄合歩にピタリ合ってる。これからステージでぜひ聞きたい。
 そして『恋は雪のよう』。やー、これもかなり良くなってるよ。間近で彼女の真摯な表情を見ることができたので、ちょっとぞくぞくした(笑)。

 15本のロウソクが立った3つの大きなケーキが、テーブルの上に並ぶ。
 壮観な光景に「あっ、すごーい…」。でもって、次に彼女の口から出た言葉。「これ見てると、何か顔を“ガッ!”とやりたくなりますね」。
 寄合歩、お前って奴は…。
 最後は握手と、ツーショット・ポラ撮影で一人ずつごあいさつして、この日のパーティーはお開きとなった。

 コミティ号に乗って帰っていった寄合さんを、出待ちしていたファンさん皆と一緒に見送った後、私は、出口で待ち合わせしていたホーカー・テンペストさんと一緒に、新宿へと向かった。
 遅い昼ご飯を食べた後、SKiファンの聖地[帝都無線新宿店]へアルバム『黒い瞳』を買いに行く。するとCD棚の向こうに、どこかで見た人が。なんとKS3読者の知恵之輪士さんだった。彼は、このすぐ後にコミティ事務所で行なわれるヘッズ会議に出席するために上京してきたと言う。新宿のコミティ事務所の見納めも兼ねて(私は、10月のコンサートには行けない)、事務所へのビル入口の前までついていくことにした。
 事務所の前に来てみると、なんとコミティ号が停まっているではないか。「あれー、寄合さんまだ家に帰ってなかったんだー」。と車を見ていたら、ナナナント入口から、マネージャーの阪口氏、続いて花束を抱えた歩ちゃんが出てきた。
 阪口氏が、入口前に集まっていたヘッズたちに「ヘッズ会議の準備が出来ましたので、参加者は上へ上がってください」。と声をかける。事務所へと入っていくファンさんたち。その場に残ったのは、私とホーカー・テンペストさんだけ。
 ゆっくりと走り出すコミティ号に向かって私が手を振ると、中から歩ちゃんが手を振り返してくれた。
 わははははっ。この日、パーティー参加者で寄合歩を最後に見送ったのは、この私なのだー! どうだ、まいったか!(自慢するようなことか)。
新宿3丁目・コミティ事務所最後の日に、ちょっといい思い出をプラスして、大阪への帰途についた私であった。
追伸・事務所から帰るときに、寄合さんといっしよにコミティ号に乗り込んだ、桑野信義に似ているおじさんって、一体誰なんだろう。ひょっとしたらこの人が、甘いものが好きな歩ちゃんのお父上なのかもしれないなぁ。寄合さん。今度会ったら、真相(?)を教えてね(笑)。

[編集長代理/ブルーウェイブ]

文中、敬称略でかかせていただきました。また、一部“お前”呼ばわりしているところもございますが、この時の私の心情として、これ以外には言いようがなかったので、素直にこう表現させていただきました(爆)。



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