last update:1999/01/29
電車の中で、ふと思ったこと… ハッ!Train


《新生Skiへの期待》

 9月23日の『渚に消えた初恋III』公演より本格的に、美香ちゃんリーダーのもと、七年目の新生Skiがスタートしました。
 この公演は心地の良いコンサートだったと思います。
 私は、ここのところのSki公演とは質的にずいぶん違う印象を受けたのです。
 しかし、なぜこのように感じたのか、公演終了直後にはあまりよく分からなかったのですが、時間が経つにつれ、少しずつではありますが、解けてきたような気がしました。
 この公演で感じたこと、さらには新生Skiへ期待を寄せていることなどを、以下に述べようと思います。

 まず、リーダーとなり、ますます意欲を出し、輝いている美香ちゃんの存在が大きいです。その存在が、今のSki内での明るさにつながっているような気がするのです。
 去年の秋ごろまでのSkiは、完全に三期生が主力を占めており、さまざまな面でSkiを独占しているような状態でした。もちろん、そこまでのポジションを確立したのは三期生みんなの努力であり、実力があったわけですから、決して悪いことではないのですが、このことですべてにおいて、ややマンネリ化してしまったような感がしていました。もしかすると、メンバー内でのライバル意識なども薄れていたのかも知れません。
 このように、三期生たちに頼りすぎてしまい、その結果四期生たちの出番がなかなか回って来ずに、在籍している時間の長さの割に、実力がついていかないという状況が続いていました。
 それが、今年の卒業式が終わり、三月から急に実力の有無に関係なく四期生を前線に出さざるを得なくなりました。
 当然、各メンバーとも自分の役割をこなすので精一杯で、余裕はなかったことでしょう。
 それがここに来て、四期生たちの実力も上がってきて(八月の段階では、さほど感じなかったのですが)、また、五期生の文香ちゃんの台頭もあり、活動が活発化し始めたように思います。マンネリ化し、活動の方向性が見えてこなかった状況から脱したのではないでしょうか。それが、先に言った“明るさ”だと思うのです。
 メンバーの表情からも、嘉代子ちゃんをはじめとして、明るくのびのびとやっているのが伝わってきます。ようやく自分のポジションをつかんだというか、私たちファンにとっては、四・五期生の各メンバーのイメージが、以前よりもはっきりとしてきたとも言えそうです。

 そんな四・五期生たちに、今の美香ちゃんがうまくリンクしています。
 それを非常によく示していたのが『わたしらしく』と言う曲だったと思うのです。
 私は、美香ちゃんがリーダーに就任した際、KS3・98年9月号でも述べたのですが、美香ちゃんと、他のメンバーとの年齢差の問題を懸念していました。
 それがどうでしょう。この曲では、美香ちゃん、嘉代子ちゃん、恵里子ちゃん、舞香ちゃんの四人でやっていましたが、そこには年齢差とか会期の違いと言ったいわゆる“上下関係”は感じられず、互いに協力仕合い、良いものを創りあげていこうとする姿勢が私には見えました。うまく融合し、まとまっていたのです。
 これは、これからのSkiを考える上で明るい材料であり、新しい上下のあり方、つまりタテからヨコへの意識の移行が出来ており、メンバーにとってもやりやすい環境になっていると思います。そのあたりはコミティビデオ(Vol.291)で愛ちゃんも語っていました。
 ただ、この状況を馴れ合いにせず、いかに適度な緊張感を維持していけるかが問題ですね。長期的に各メンバーのことを考えれば、中にはSki卒業後も芸能界でやっていこうというメンバーだっているでしょう。そうすると、Skiの中でいかに人気を得ようとも、外へ出てしまえばあまり関係ないという状況がある訳です。そこまで考えると、Skiの活動に意義を感じなくなるメンバーも出る可能性はあります。そこをどう動機づけるかなのですが、やはり、今の活動が将来的には何か役立つとメンバーには考えてやっていって欲しいです。そうすれば、馴れ合いにはならないでしょう。

 次に、楽曲面についてですが、どの曲でも(一部は除く(笑))キレイな、大げさに言えば美しい終わり方をするものが多かったということです。各曲とも全体的に、私たちが日常で乱された心をいやし、きれいに洗い流してくれるようなメロディーで、(歌詞を含めてですが)心に優しく、心地が良いのです。
 これは、リーダー美香ちゃんのキャラクター、あるいは美香ちゃんの考えている“様々な愛を伝えたい”というSkiの活動における基本コンセプトにも通ずると思います。
 『黒い瞳』などはそれをよく表わしていて、[未来へ伝えよう 多くの誤ちを]というフレーズがあって、大げさかも知れませんが、子孫への一つの愛を表わしているのだと思います。
 また、楽曲とは離れますが、美香ちゃんは特にボランティア活動に力を入れたいそうです。これも一つの愛の形ですが、そのためには、メンバー一人一人がボランティアに対する考えをある程度持ってもらわないと、きれいすぎて現実的でないと言われることもあるでしょう。こういった活動は徹底しなくてはしらけてしまいますから。頑張って欲しいですね。

 さて、次は公演全体のことですが、今回の公演はそのタイトルにふさわしいコーナーを揃え、選曲をしていました。
 初恋をテーマにして、甘く切ない楽曲を揃え、ステージに一貫性を持たせることが出来たようです。
 ここのところ、とりあえず曲数だけ揃えてみたという公演も見受けられたのですが、この公演は全く違いました。
 『あなた』(嘉代子ちゃん)『Season』(博子ちゃん)『天使のアイス』(恵里子ちゃん)『Air mail』(美香ちゃん)などを聴いていると、青春時代の女の子の様々な恋心が、美しいメロディーラインに乗って伝わってくるのです。
 こういった一貫性のあるステージは、今後どんどん展開していって欲しいです。

 ここまで、思いつくままに述べてきました。いずれにせよ、今の彼女たちを見る限り、
その大きな可能性に期待していて良いのではないでしょうか。
 つまり「公演に行けば、私たちの心が落ち着いたり、刺激を受けて元気になったりする
ことが出来る、いわば一種の心の糧のような存在になってくれるのではないかということです。
 現在も、私にとってSkiとはそのような存在なのですが、それがより強くなっていく気がします。
 ただ、私たちもSkiに対して“求めるだけ”の受動的姿勢ばかりではダメかも知れません。

 私は、KS3・98年9月号で「四・五期生の実力がついてきていない」と述べたのですが、九月の新曲を中心として聴く限り、その実力の向上具合は認めなくてはいけないと感じました。
 その中でも、今後のSkiのキー・マンは、朋美ちゃん(CMに出ていることからも分かる通り、一番メジャー受けするメンバー)、恵里子ちゃん(四・五期生では、おそらく人気ナンバーワンであるメンバー)、文香ちゃん(歌唱力が高く、安定しているメンバー)の三人でしょう。
 きっと同じように考えていらっしゃる方も少なくないと思います。暖かく見守っていきたいものです。
[埼玉県/恵里子にTry!]


《ぐっでいず》

 アルバム『黒い瞳』の裏ジャケを見て、一言。
 「いつから、CoCoは6人になったんですかぁ〜(爆)」。

もと、まきボーファンの、[論説委員/しろくま☆しゃしょう]


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