last update:1999/04/10  


 Graduation '99

すべての卒業生たちへ All Members
《 「博愛」コンビの卒業によせて 》

 SKiのメンバーには、気の合う仲間がいる場合が多い。
 例えば、篠原智子&松本美雪とか、小林久子&内田絵美なんかがそうで、ファンの目から見ても仲がいいのが良くわかった。
 今年卒業する、本田博子&久保愛(以下「めぐ」)も、その典型的な例だと思う。
 SKiに入ったのも、94年9月で一緒だし、一期生全盛の頃はあまり目立たず、下積みが長かったのも共通している。
 96年9月に、博子ちゃんがリーダーになってからは、めぐが博子ちゃんを支えていたと思う。昨年で21才になっためぐが、今日までSKiに残った理由も、一つにはそれがあったのではないか。
 二人ともSKiの在籍期間は四年半になる。こんなに長くSKiを続けたメンバーは今までいない。
 SKiの歩み(not 寄合)は、彼女たちに負うところが大きいと言える。(もっとも、松田ゆかりもかなり長かったっけ)。

 ところでこの二人、キャラクターは正反対と言ってもいい。
 一昨年12月の『忘年会』で、私のいたテーブルに来てくれたメンバーは、前半が博子ちゃん、後半がめぐだったから、二人の違いが良くわかった。
 博子ちゃんは典型的な“天然ボケ”で、よく失言をする。私がツッコミを入れると、また失言すると言った具合で、とても“いじめ甲斐”がある(あ、ごめん^^;;;)。一方めぐは、受け答えがしっかりしていてスキがない。ツッコミを入れても、あっさり返されるか、場合によっては強烈なしっぺ返しを食らうことさえある。
 二人でMCをやると、『ボケの博子・ツッコミのめぐ』っていう感じのキャラクターがとてもおもしろい。一期生では、白石桃子と滝本久美で『白滝』ってコンビがあったけど、この二人にも『博愛』(読みは「はくあい」でも「ひろめぐ」でも良い)と、ネーミングしたいと思う。

 四年半も見続けていると、やはり愛着は強くなる。
 博子ちゃんとはなぜか縁が深くて、『忘年会』では二年連続して彼女が来てくれたし、昨年の『スポーツ大会』も彼女のチームだった。
 めぐも、96年6月の『第一回スポーツ大会』と、一昨年の『忘年会』で一緒になれた。
 二人とも、とてもフレンドリーな感じで、イベント終了後は後味が良かったのを覚えている。
 その彼女たちがSKiを卒業してしまう。今は全く実感がない。
 でも、四月になったら実感させられるんだろうな。

 最後に、二人の卒業によせて贈る言葉だけど、私は毎年卒業生に対して「さようなら」という言葉を使わないようにしている。「さようなら」では、あまりに寂しすぎる。
 だから、やっぱり今年もこの言葉を贈りたい。

 博子ちゃん、めぐ、今まで本当にありがとう。

《追伸》
 私は久保愛のことを、いつも「めぐ」と表記してきた。なぜそうなったのかはよく分からないけど、「愛ちゃん」では、一期生の岩崎愛と混同するし、「めぐみちゃん」と言うのも、少し不自然な感じがする。
 「めぐちゃん」でもいいんだけど、やっぱり「めぐ」が一番かわいいと思う。
 あくまでも、私の個人的フィーリングだけど。
[論説委員/本間 寛]



《 ハレルヤ〜 そして… 》

井上裕紀子・本田博子・久保愛
撮影/みのる 

 今年もまた卒業式の時が来る。
 とはいえ、本当のところを言えば、未だ昨年の卒業で受けた痛手が完治していない身としては、どうにも言い様がない。
 ないのだが、それでも今回卒業するメンバーのために、これまで楽しませてもらったことの感謝をこめて、少しずつではあるが書かせていただきます。

 [本田博子さん]
 SKiメンバーへファンレターを出して、初めて返事をもらったのは本田さんだった。
 (同じ日に、内田絵美さんからも返信が来て、驚きも二倍だったのだけれど)。
 その手紙の内容を読んで、正直言ってびっくりした。
 あまりにも子供っぽいから。と、感じたのは本当なのだが、自分もアイドルやSKiのことがよく分かっていなかったための誤解だった。と、今は思える。
 つまり、今どきの(←この形容が必要なのか、疑問ではあるのだが)高校生としては、それ相応の内容だったのだ。
 でも、ステージに立ち、歌い踊り、MCをこなす彼女を観ていたら、知らず知らずのうちに、実年齢より上にイメージしていた。その為の誤解だったのだろう。
 あの頃はSKiでの、客としての“お作法”がまるで分かっていなかったな、と思う。
 リーダー一年目の終わりの頃、私は「また、もう一年リーダーをやって欲しいな」と、本当に希望していた。いたが、まさかそれが現実化するとは、まったく予想していなかった。
 もうすでに就職活動をしているそうで、タレント活動はしないのだろうが、あの個性を行かせる場で仕事が出来るようになるといいですね。

 [久保愛さん]
 水上ツアーの二日目のゲームの時、となりで弁当を食べた。
 久保さんは少食なのか、好き嫌いが激しいのか、あまり食べていなかった。
 昨年のスボーツ大会では、久保チームになった。これまた、彼女の近くで弁当を広げることとなった。
 この時、例の「客の名前をとても良く覚えている」妙技が披露された。私の知り合いが、久保さんに名前を呼ばれて「何で知っているの!?」と、そーとー驚いていた。
 …こういう機会がありながら、口下手で頭の回転のノロい私は、ほとんど彼女と話さなかった。握手会の時には、少し話したかな…?
 スポーツ大会でのフリータイムのとき、その周りにいた客の一推しを久保さんに当ててもらうというゲーム?をしていた。
 そのとき彼女が言った言葉が、今でも強く印象に残っている。
 それは、こんなような内容であった。
 「一推しが卒業して、一推しがいなくて、それでも向上委員会を観に来てくれるのは、うれしい」。
 この言葉も、久保さんが卒業するのが分かった今では、また違った響きがある気がする。
 実は、私にとってこのようなイベントで間近で見る久保さんは、ステージとは違う印象の人であった。
 とても“可愛い”人なのだ。
 マジで、自分を引き締めてコントロールしないと、彼女にクラクラ(笑)しそうだったのは、
 事実である。

 [井上裕紀子さん]
 歌姫。歌うたい。そんな形容がピッタリな人だと思う。
 でも、逆にそういう客側の勝手な思い入れが、彼女にとってよかったのかどうか、と今、私は考えている。
 一月のコンサートで、伊藤嘉代子さんによって『初恋にサヨウナラ』が歌われた時、なんだか、大げさに言えば「ひとつの時代が終わったんだなあ…」と思わされた。

 [松井陽子さん]
 いなくなって初めて分かる事がある。
 いつでもステージやイベントの場にいるから。と、気楽に思っていて、あまりにも松井さんに気を向けていなかったのが、今になって悔やまれる。
 昨年の『生誕六年祭』での、あまりにも彼女の出番の少なさに、スタッフに対し怒りを覚えた。
 だって、正規のコンサートでは、ラストだったのだから。
 (この後、松井さんを一推しにしている知り合いに、「そういうものだよ」と、達観して言われてしまった)。
 いつまでも、あのほのぼのとした感じを失わないで欲しい。

 * * * * *

 卒業生との別れは、毎年毎年とてもつらいけれど、彼女たちはどう思っているのだろう。
 まだまだ若いから、そんなに強い思い入れは無くって、
 「青春の1ページが、またひとつ終わっちゃったな…」くらいなのかも知れない。
 それで、いいのだと思う。

 彼女たちに「今まで楽しませてくれて、一緒に遊んでくれてどうもありがとう」と言いたい。

 最後に、最近身につまされた歌の歌詞を引用して、ちょっとクサく(笑)締めようと思う。

  いつも会えるものと想っていた人さえ 突然会えなくなる
  そんなこともあるから 今を大事にして
角松敏生『Realize』     

[神奈川県/岡田知巳]


 本田博子ちゃん・久保愛ちゃん・井上裕紀子ちゃん・松井陽子ちゃん

    卒業おめでとう!

 みんながいなくなるのは、ちょっと寂しいけど、KS3はこれからもSKiを見守っていきます。巣だっていくみんなに、幸多かれ!
1999年2月21日 『こちら新宿3丁目』 編集部一同

《届かないとは思うけど…》

今年も卒業生を送る日が来た。卒業する皆さんはとても幸せであると思う。
でも卒業できずに辞めていったメンバーもいる。その中には期待していた子も何人かいた。
握手した子もいるし、一度も逢えなかった子もいる。
それでも私は卒業式になると、彼女たちのことも思い出すのである。
彼女たちの1人でも残っていたら、また違ったSKiを見れたかもしれない。

いつか彼女たちに逢える日は来るだろうか。

(東京都/ホーカー・テンペスト)


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