Graduation '99 |
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《 「博愛」コンビの卒業によせて 》
SKiのメンバーには、気の合う仲間がいる場合が多い。
例えば、篠原智子&松本美雪とか、小林久子&内田絵美なんかがそうで、ファンの目から見ても仲がいいのが良くわかった。
今年卒業する、本田博子&久保愛(以下「めぐ」)も、その典型的な例だと思う。
SKiに入ったのも、94年9月で一緒だし、一期生全盛の頃はあまり目立たず、下積みが長かったのも共通している。
96年9月に、博子ちゃんがリーダーになってからは、めぐが博子ちゃんを支えていたと思う。昨年で21才になっためぐが、今日までSKiに残った理由も、一つにはそれがあったのではないか。
二人ともSKiの在籍期間は四年半になる。こんなに長くSKiを続けたメンバーは今までいない。
SKiの歩み(not 寄合)は、彼女たちに負うところが大きいと言える。(もっとも、松田ゆかりもかなり長かったっけ)。
ところでこの二人、キャラクターは正反対と言ってもいい。
一昨年12月の『忘年会』で、私のいたテーブルに来てくれたメンバーは、前半が博子ちゃん、後半がめぐだったから、二人の違いが良くわかった。
博子ちゃんは典型的な“天然ボケ”で、よく失言をする。私がツッコミを入れると、また失言すると言った具合で、とても“いじめ甲斐”がある(あ、ごめん^^;;;)。一方めぐは、受け答えがしっかりしていてスキがない。ツッコミを入れても、あっさり返されるか、場合によっては強烈なしっぺ返しを食らうことさえある。
二人でMCをやると、『ボケの博子・ツッコミのめぐ』っていう感じのキャラクターがとてもおもしろい。一期生では、白石桃子と滝本久美で『白滝』ってコンビがあったけど、この二人にも『博愛』(読みは「はくあい」でも「ひろめぐ」でも良い)と、ネーミングしたいと思う。
四年半も見続けていると、やはり愛着は強くなる。
博子ちゃんとはなぜか縁が深くて、『忘年会』では二年連続して彼女が来てくれたし、昨年の『スポーツ大会』も彼女のチームだった。
めぐも、96年6月の『第一回スポーツ大会』と、一昨年の『忘年会』で一緒になれた。
二人とも、とてもフレンドリーな感じで、イベント終了後は後味が良かったのを覚えている。
その彼女たちがSKiを卒業してしまう。今は全く実感がない。
でも、四月になったら実感させられるんだろうな。
最後に、二人の卒業によせて贈る言葉だけど、私は毎年卒業生に対して「さようなら」という言葉を使わないようにしている。「さようなら」では、あまりに寂しすぎる。
だから、やっぱり今年もこの言葉を贈りたい。
博子ちゃん、めぐ、今まで本当にありがとう。
《追伸》
私は久保愛のことを、いつも「めぐ」と表記してきた。なぜそうなったのかはよく分からないけど、「愛ちゃん」では、一期生の岩崎愛と混同するし、「めぐみちゃん」と言うのも、少し不自然な感じがする。
「めぐちゃん」でもいいんだけど、やっぱり「めぐ」が一番かわいいと思う。
あくまでも、私の個人的フィーリングだけど。
[論説委員/本間 寛]
《 ハレルヤ〜 そして… 》
今年もまた卒業式の時が来る。
撮影/みのる
とはいえ、本当のところを言えば、未だ昨年の卒業で受けた痛手が完治していない身としては、どうにも言い様がない。
ないのだが、それでも今回卒業するメンバーのために、これまで楽しませてもらったことの感謝をこめて、少しずつではあるが書かせていただきます。
[本田博子さん]
SKiメンバーへファンレターを出して、初めて返事をもらったのは本田さんだった。
(同じ日に、内田絵美さんからも返信が来て、驚きも二倍だったのだけれど)。
その手紙の内容を読んで、正直言ってびっくりした。
あまりにも子供っぽいから。と、感じたのは本当なのだが、自分もアイドルやSKiのことがよく分かっていなかったための誤解だった。と、今は思える。
つまり、今どきの(←この形容が必要なのか、疑問ではあるのだが)高校生としては、それ相応の内容だったのだ。
でも、ステージに立ち、歌い踊り、MCをこなす彼女を観ていたら、知らず知らずのうちに、実年齢より上にイメージしていた。その為の誤解だったのだろう。
あの頃はSKiでの、客としての“お作法”がまるで分かっていなかったな、と思う。
リーダー一年目の終わりの頃、私は「また、もう一年リーダーをやって欲しいな」と、本当に希望していた。いたが、まさかそれが現実化するとは、まったく予想していなかった。
もうすでに就職活動をしているそうで、タレント活動はしないのだろうが、あの個性を行かせる場で仕事が出来るようになるといいですね。
[久保愛さん]
水上ツアーの二日目のゲームの時、となりで弁当を食べた。
久保さんは少食なのか、好き嫌いが激しいのか、あまり食べていなかった。
昨年のスボーツ大会では、久保チームになった。これまた、彼女の近くで弁当を広げることとなった。
この時、例の「客の名前をとても良く覚えている」妙技が披露された。私の知り合いが、久保さんに名前を呼ばれて「何で知っているの!?」と、そーとー驚いていた。
…こういう機会がありながら、口下手で頭の回転のノロい私は、ほとんど彼女と話さなかった。握手会の時には、少し話したかな…?
スポーツ大会でのフリータイムのとき、その周りにいた客の一推しを久保さんに当ててもらうというゲーム?をしていた。
そのとき彼女が言った言葉が、今でも強く印象に残っている。
それは、こんなような内容であった。
「一推しが卒業して、一推しがいなくて、それでも向上委員会を観に来てくれるのは、うれしい」。
この言葉も、久保さんが卒業するのが分かった今では、また違った響きがある気がする。
実は、私にとってこのようなイベントで間近で見る久保さんは、ステージとは違う印象の人であった。
とても“可愛い”人なのだ。
マジで、自分を引き締めてコントロールしないと、彼女にクラクラ(笑)しそうだったのは、
事実である。
[井上裕紀子さん]
歌姫。歌うたい。そんな形容がピッタリな人だと思う。
でも、逆にそういう客側の勝手な思い入れが、彼女にとってよかったのかどうか、と今、私は考えている。
一月のコンサートで、伊藤嘉代子さんによって『初恋にサヨウナラ』が歌われた時、なんだか、大げさに言えば「ひとつの時代が終わったんだなあ…」と思わされた。
[松井陽子さん]
いなくなって初めて分かる事がある。
いつでもステージやイベントの場にいるから。と、気楽に思っていて、あまりにも松井さんに気を向けていなかったのが、今になって悔やまれる。
昨年の『生誕六年祭』での、あまりにも彼女の出番の少なさに、スタッフに対し怒りを覚えた。
だって、正規のコンサートでは、ラストだったのだから。
(この後、松井さんを一推しにしている知り合いに、「そういうものだよ」と、達観して言われてしまった)。
いつまでも、あのほのぼのとした感じを失わないで欲しい。
* * * * *
卒業生との別れは、毎年毎年とてもつらいけれど、彼女たちはどう思っているのだろう。
まだまだ若いから、そんなに強い思い入れは無くって、
「青春の1ページが、またひとつ終わっちゃったな…」くらいなのかも知れない。
それで、いいのだと思う。
彼女たちに「今まで楽しませてくれて、一緒に遊んでくれてどうもありがとう」と言いたい。
最後に、最近身につまされた歌の歌詞を引用して、ちょっとクサく(笑)締めようと思う。
いつも会えるものと想っていた人さえ 突然会えなくなる
そんなこともあるから 今を大事にして
角松敏生『Realize』
[神奈川県/岡田知巳]
本田博子ちゃん・久保愛ちゃん・井上裕紀子ちゃん・松井陽子ちゃん 卒業おめでとう! みんながいなくなるのは、ちょっと寂しいけど、KS3はこれからもSKiを見守っていきます。巣だっていくみんなに、幸多かれ!
1999年2月21日 『こちら新宿3丁目』 編集部一同
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《届かないとは思うけど…》 今年も卒業生を送る日が来た。卒業する皆さんはとても幸せであると思う。 でも卒業できずに辞めていったメンバーもいる。その中には期待していた子も何人かいた。 握手した子もいるし、一度も逢えなかった子もいる。 それでも私は卒業式になると、彼女たちのことも思い出すのである。 彼女たちの1人でも残っていたら、また違ったSKiを見れたかもしれない。 いつか彼女たちに逢える日は来るだろうか。
(東京都/ホーカー・テンペスト)
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