トップ目次

Graduation 2001  寄合歩   Ayumi Yoriai
 四期生


寄合歩
撮影/ブルーウェイブ_

 寄合氏の感性って、何かそこはかとなく自分に近い物を感じてしまって。
 特に『世界不思議発見』のコーナーは、私のフィーリングにコンシャスにジャストフィットしてしまった訳で(なんだよ、それ)、衝動的に『不思議発見保存の会』なる団体を作ってしまいました。
 これはその昔、ビートたけしとたけし軍団のやってたバラエティ番組で『風雲!たけし城』というのがあったのですが、その番組の企画・製作を行っていたスタッフが『たけし城保存会』を名乗っており、そのパロディだったのです。
 しかし、それがP会報Vol'30の『世界不思議発見』の中で「この前、『不思議発見保存の会』を作ったという手紙をもらいました」と紹介されてしまい、KS3スタッフの方々から「P会報に載ってたじゃない、驚いたよ」と言われたが、本人はもっと驚いていた。
 しかし、実は等の本人には、もっと度肝を抜かれたことがあったのだ。
 それはその後の文に
 「青信号は緑なのに、なぜ緑信号と呼ばないのか?」とあり、その答えは・・・。

(1) マミーから青信号と教わった
(2) 青の方が言いやすい。
(3) なんとなくどことなく
(4) 緑キライっ子なんだ

 と言う四択形式。
 実は私の送った手紙に書いた不思議も、やはり四択形式だったからだ。
 その内容とは・・・。

 「TMRの『ホット・リミット』という曲の中に
 “YO SAY 夏が胸を刺激する ナマ足魅惑のマーメイド”という歌詞がありますが、
  人魚のナマ足って、どんな足ですか?」

 と言う、すっとんきょうな疑問であった。それに対し、私は四つの仮説とその問題点を挙げた。

仮説・1 下半身の魚の所がナマ足      →問題点・どう見ても足ではない。
仮説・2 アシカやセイウチのような足    →問題点・全然魅惑的ではない。
仮説・3 魚の下半身から人間の足も生えてる →問題点・てゆうか、それって半魚人。
仮説・4 童話の『人魚姫』のように、魔女からもらった魔法の薬で人間の足になるが、
    代わりに声を取られてしまったので、王子と話すことが出来ず、
    哀れ海の泡となってしまうという、悲しい恋の物語
      →問題点・そんな歌じゃねぇよ。

 「P会報の方も四択になっているってことは、これ、結構ウケたんだな」と一人ガッツポーズを取ってしまいました。
 その後、いくつかのミニコミで会員を募集したのですが全然集まらず、私もSKiのコンサートに行けなくなってしまったので、結局そのまま立ち消えになってしまいました。

 昭和天皇が残された言葉に「雑草と言う草は無い」という言葉があります。
 陛下は、植物の研究においては世界的な学者でもあり、いくつもの新種の発見もされています。我々が普段道ばたに生えている草を、みんな「雑草」と呼んでひとまとめにしてしまっているけれど、実はそんな草にも一つ一つ名前が付いていて、それぞれ違った性質を持っている。そういう意味なのです。
 我々が見れば、ただの雑草が生い茂っているだけの野原でも、昭和天皇陛下が見たのならば、そこには植物の神秘的な世界が広がって見えるのでしょう。
 そうすると、単に雑草にしか見えない我々よりも、そこに植物の多種多様な世界を見いだしていた陛下の方が、我々よりずっと広い世界を生きてきたとはいえないだろうか。
 我々が普段何気なく見過ごしている物、当たり前とか常識で片づけてしまっていることも、再び目を向けてみれば、実に様々な世界が広がっている。
 そんな日常に埋没した出来事に、さまざまな不思議を見いだすことの出来る寄合歩の方が、我々よりずっと広い世界を生きているとは思わないだろうか?

 今、日本を動かしているのは経済です。社会に出て仕事を始めれば、いかにして効率よく仕事をするか、いかにして利益を上げるかを考えなければならない。
 しかし、そんな効率ばかり追いかけていると、道ばたの草になんか目を向けている余裕は無くなってしまう。もしかしたら、毎日が同じことの繰り返しで、自分はそこに閉じこめられていると感じてしまうかも知れない。
 しかし、寄合歩のように、日々の生活の中に不思議を感じることが出来れば、そんなことにはならなくて済むはずです。
 『不思議発見』のコーナーで見せてくれた、あらゆる物へと向けられた好奇心の目。
 それは今の日本では、非効率なやり方として排除されかねないものです。しかし、人間が人間としての幸福を追い求めるならば、絶対に捨ててはならないものです。
 だから『不思議発見保存の会』を作った。守らなければならない、大切な物だから。

 DEAR 歩 世界の広さを知る少女へ

 「当たり前」なんて言葉は通用しない君ならば。どんなにありふれたものでも、ちゃんとそれに目を向ければ、必ずそこに不思議の世界が存在することを知っているはず。
 人間はどうやって生きてるのか? 筋肉はどうやって動くのか? 食物をどうやって消化するのか? どうやって物を見るのか? 呼吸はどのように行われるのか? 本当はみんな、自分のこともろくに知らない。知らないことにさえ気付いていない。しかしそんな不思議に目を向けるなら、世界は無限の広がりを持っていることに気付くはずです。
 SKiを卒業しても、その不思議を発見出来る目を大切に。当たり前という言葉は知性の墓場、それは世界を閉ざしてしまい、自分をそこに閉じこめてしまう。
 何でも不思議に思う目は、きっとあなたの世界を広げてくれるはず。そしてその世界の広さが、そのまま心の広さとなるはずです。
 その目は人生の宝だから、大切にしてください。
世界不思議発見保存の会代表  知恵之輪士



寄合歩
撮影/ブルーウェイブ__

 私にとっては最初、三浦恵里子ちゃんと同期。これぐらいしか印象がなかった。
 しかし、コンサート、イベントに参加していくにつれ、彼女の魅力に気付いていく私だった・・・。

 まず挙げられるのが『疑問』『ずっと忘れない』『最後のKiss』
 あゆみんの綺麗な歌声が私にとって本当に感動させてくれるって言うか、心に響くものがある。

 何度も言うようだが、SKiの楽曲が気に入ってふぁんになったので、このように感動をあたえてくれる歌を出してくれるからこそ、私も2万円以上の交通費を使ってでも上京するのである。

 そして、1999年8月の水上ツアーでの出来事、本誌編集長によって私が『えりりんスマイル』編集長であることををバラされ、あゆみんから直接『えりりんスマイル』の購読希望を聞き、私は「次のコンサートに用意しますね」と約束し、その月のコンサートで創刊号から最新号までスタッフ経由で渡す。
 後日、感想を聞いたところ結構好評だったようで良かった良かった(^^)
 しかも、昨年のスポーツ大会で開口一番「今日は車ですか?」と聞かれたのはびっくりした(^^)。

 昨年の山中湖ツアーのスポーツ大会の時(バレーボール)はあゆみんチームだったのだが、バレーボール自体やったことのない私があまりにもダメなのを見かねてだと思うけど、あゆみんがレシーブのやり方をレクチャーしてくれたのである。それからは何とかレシーブできるようになった。結果は1勝もできなかったが、私は「体力を振り絞ってでも参加して良かった」と思えるほどいい思い出ができたと思っている。

 もう一つの魅力として“トーク”がある。あゆみんは今まで数多くの名言(?)を残してくれた。それを全部挙げると相当長くなるのであえて割愛するが、いずれにしても私達ふぁんさんを楽しませてくれたのは事実である。

 最後に言わせてほしい「感動と楽しさを教えてくれてありがとう!あゆみん!!この思い出そして、寄合歩という一人の女性に出会えた事は一生忘れない・・・」。
【副編集長■竹ちゃん】 



 契約期間の関係から、今年卒業するということは予想はしていました。
 でも、いざとなるとやっぱり寂しいです。
 歩ちゃんのお笑いトークには、いつも楽しませてもらいました。
 最後の一年間は、ものすごい活躍でしたね。
 去年の『生誕8周年コンサート』では、思わず「歩ちゃんがリーダーになるのではないか」と思った程です。
 もう多くのことは言いません。
 いつまでも、その豊かな人間性と絶妙なお笑い感覚を大切に、卒業後の日々を過ごしてください。
【SKIノベライズ委員会】 



 1号さん、お疲れ様でした(笑)。
 逢う機会は多かったけど、あんまりお話できなかったですね。
 話題としてはいろいろあった気もするけど、きっかけが作れなかったのは申し訳なかったなぁ。
 これからどんな道に行くのかわからないけど、いつかみんなをアッと言わせるようなことをしてほしいなと思ってますよ。頑張ってくださいね。
【編集委員■ホーカー・テンペスト】 



《編集長の卒業》

 寄合歩ちゃんは、派手さこそないが、あらゆる面で印象に残るメンバーだったと思う。
 公開生徒総会などでは、名司会者ぶりを発揮したし、MCでは面白い発言を連発して、ファンだけでなくメンバーまでもを笑わせていたし、リーダーには容赦ないツッコミを入れて、タジタジにしてしまった。
 そうかと思えば、社会問題には関心が深かったようで、メンバーの中では一番しっかりした考えを披露して、知的な一面を見せてくれた。
 SKiは単なるアイドルグループではなく、プラスアルファの部分があるのが魅力の一つなのだが、その部分を担当していたのが歩ちゃんだったような気がする。
 とは言っても、歌の方もなかなかのもので、特にバラードを歌わせたらメンバーの中では右に出る者がいないほど素晴らしかった。彼女はピアノをやっていたというだけあって、音程がしっかりしているし、声質も暖かみがあって、しかも安定感は抜群だった。
 歩ちゃんには、ステージの他にもう一つ大きな仕事があった。そう、P会報の編集長だ。
 この仕事はある程度能力が無いとできない。そういう点でも、彼女は貴重な存在だった。
 編集するだけでなく、レギュラーコーナーでも冴えていた。
 『世界不思議発見』も面白かったが、メンバーの『お試しコラム』に対する“寄合先生の一言”は、厳しい中にも温かみがあって、毎回楽しみにしていた。
 P会報Vol'33〜43は、歩ちゃんを編集長として発行された物だ。形になっているものをファンに残してくれたと言う点で、彼女には感謝したい気持ちで一杯だ。
 これらのP会報を見る度に、ファンは寄合歩ちゃんのことを思い起こすことだろう。
【編集委員■本間寛】 



寄合歩
撮影/ブルーウェイブ__

 歩ちゃんはいつの間にかSKiのお笑い担当になっていましたね。宇宙人との交信(?)やクッキングコーナーでは、バツゲームに匹敵するような奇抜な料理を作り、メンバー最年長27歳(?)な寄合歩によるリーダー・美香さんイジメなどなど、思い出していったらここに書ききれないでしょう(笑)。
 だけどホントは根がまじめで優しいからこそ、ステージでみんなを笑わせることが出来るのだと思います。
 いつだったかコンサートで自虐症だか虐待について書かれた本のことを話していたと思います。それもただ本の紹介だけでなく、その本を読んでの感想も話していたと思います。実は歩ちゃんはそんな優しい女の子なんですよね。
 SKiを卒業しても、またどこかで多くの人を笑わせ楽しませてくれることでしょう。
 これからもユーモア溢れる、そして心の優しい寄合歩でいて下さい。
【東京都/目黒良幸】 



 私から見て、歩ちゃんの第一印象は“おとなしくて、ごく普通の女の子”と思っていたけど、98年5月、日比谷野音でのコンサートの時に、えりりんとコンビを組んで漫才(?)をしてファンさんを楽しませていましたね。この時に歩ちゃんの意外な一面を発見しました。
 そう、“不思議なキャラを持った女の子”であることが判明したのです。以後、数々の迷言(?)で楽しませてくれていましたが、そんな歩ちゃんが卒業してしまうのは残念です。
 今まで本当にありがとうございました。
【愛知県/杉浦嘉信】 


宇宙人
《寄合歩さんの話》

 97年10月。
 初めてその女の子を見た時の第一印象は「なんか濃い顔立ちをした子だなあ」。であった。
 譜面台に立てた歌詞カードに目を落としながら『テスト』を歌うその女の子は、見ているこちらの方が緊張してしまう程にコチコチであった。
 ほんの二ヶ月前、原宿でスカウトされてSKiに入会したばかりのその女の子の名前は、寄合歩と言った。

  あれから三年以上になる。
  私はその間ずっと「寄合歩一推し」を自認してきた。

 歩ちゃんは卒業にあたって、次のようなコメントをP会報で述べている。
 「SKiに入って苦手としていた面接・作文が克服出来たことは、私にとっては大きなプラスになりました」。
 元々歩ちゃんは、あらゆる物事を自分なりの物差しで判断し、そしてそれを自分の言葉で表現することが出来る子だった。ただ、強い人見知り癖があったが故に、その言葉を発することがなかなか出来なかった女の子なのだ。
 SKiに入会して、これまでに自分が触れることの無かったあらゆる環境・・・先輩や同期、後輩ら、あらゆるキャラクターを持ったメンバー達、一癖も二癖もあるオトナの集団であるPTAスタッフ、そして、制服向上委員会としてのあらゆる活動・・・。これらによってインスパイアされたことにより、これまで歩ちゃんの心を覆っていた“人見知り”という薄いようで厚い膜が、まるでシャボン玉が弾けるがごとく、弾け飛んだのであろうと私は思う。
 その刺激を受けた環境の中に“私たちファンさんの存在”が含まれるとしたのならば、とても嬉しいことだ。

寄合歩
撮影/ブルーウェイブ__

 歩ちゃんって、真面目で、なんでもムキになってやる子で、でもいい加減な所も少しあって(笑)、 ちょっとがさつでぶっきらぼうな部分もあったけど、でもその反面、ものすごい“優しさ”、そして“女らしさ”を見せるところがあって・・・。
 人間として最も大切な根っこの部分が本当に魅力的な女の子だった。
 だから私は最後まで彼女のことを一推しにしていたのである。

 「私はよりあい星から来た宇宙人で、左腕にルルとララと言う名前の宇宙人が住んでいるんです」。

 この言葉を初めとした、数々の名言(?)は、彼女の心のどこかに“アイドルとしてファンさんの前に立つ寄合歩”と、“一人の女の子としての寄合歩”との間に、心の中で境界線を引いていたが故に、出てきたものであろうと勝手ながら私は思う。
 それ故に、SKiの中では彼女はずば抜けた人気を得ることは無かった。同じようにプライベートな部分にくっきりとした境界線を引いていた川野朋美が、アイドル性という点では同等かそれ以上の部分があったにも関わらず、橋本美香や三浦恵里子を人気の面で最後まで追い越すことが出来なかったように。
 でも、いいのだ。
 かえってそんな所が私は好きだった。
 それが十代後半の女の子としては、当たり前の感覚なのだから。

 「ああ、卒業しちゃうんだな」。
 長い間SKiのファンさんをやっていると大体のことは予想がつくし、それに対する心構えも自然と出来てしまう。
 だから寄合歩の卒業を知っても、こんな言葉しか口に出なかった。
 でも、3月になり、いつも当たり前のようにしてフロントに立っていたステージに寄合歩の姿がないことを改めて知ったときに、初めて悲しい感情が沸き上がるのではないかと思っている。

  私はもう長いことアイドルのファンをやっている。
  この間、幾人もの子が私の目の前に現れ、そして去っていった。良いことも、悪いことも全て含めて、様々な思い出を私の心の中に残してくれていった。
 でも、可愛いとか、ステージの上で見せる感動だけではなく、十代のごく普通の女の子のメンタリティ、喜びとか嘆き、ため息・・・
その他色々なことを、自身の存在で私に教えてくれた・・・。そんなアイドルの女の子は、後にも先にも寄合歩一人だけだろうと思う。

 私は自分が人に対して物申すだけの、そんな大した人間ではないことを知っている。
 こんな私に対して、三年以上の長きに渡ってつきあってくれて本当にありがとう。
 キミのことは“ずっと忘れない”。
【編集長■ブルーウェイブ】 



KS3トップページ2001年春号目次

Copyright (c) 2001 Kochira Shinjuku 3-chome