last update:2000/01/21  
中井祐子を考える 〜 まだ見ぬゆーたんの世界を信じて 〜
 若きベテラン 〜中井祐子〜

BY 本間 寛 (東京都)  


中井祐子
撮影/山野麦文  

 最初からこんなことを言うのもなんだけど、私にとって中井祐子ちゃんは、SKiで最も接点の少ないメンバーだ。なぜなら、私はFCイベントで祐子ちゃんと一緒になったことが一度もないからだ。
 祐子ちゃんがSKiに入ってから二年半になるし、その間私は何度もFCイベントに参加しているのに、縁がないのだ。五期生の秋山文香や久川由美子とは、3〜4回も一緒になっていることを考えると、これはもう、不思議としか言いようがない。
 だから、私が彼女と話す機会というと、いつも握手会での一言、二言ぐらいになってしまう。
 それに、祐子ちゃんがおとなしく、控えめに見えることもその理由だろう。何しろ今のSKiには個性的なメンバーが多い。四期生には、とてもフレンドリーな川野朋美。大ボケの伊藤嘉代子。天性のアイドル三浦恵里子。不思議少女の寄合歩がいるし、五期生には、笑いのとれるメンバーが揃っている。だから、普通にステージを見ていたのでは、彼女が目立って見えることはなかった。

 ところが、初のソロ曲『一度だけ』を歌い始めてから、私は祐子ちゃんに注目するようになった。
 橋本美香の詞は、思春期の女の子の心をせつせつと訴えているし、曲調もミディアム・テンポのバラードなので、今の彼女にはピッタリだ。
 しかし、なんと言っても印象的だったのは、彼女の美しく澄んだ歌声だろう。
 地声の延長線上ではなく、「歌」としての声になっているところに強い魅力を感じた。どことなく、合唱団のソプラノ(*)を思わせる雰囲気さえある。今までのSKiには、こういう歌声のメンバーはいなかったのではないか。
 この声の美しさを生かせば、SKiナンバーにも新しい魅力が加わるのではないかと思う。
 ただし、課題もある。『一度だけ』を歌っている時もそうだが、音程がいくらか低くてズレてしまうことがあるので、より正確な音程を身につけることが必要だろう。声そのものにも、もう少し力が欲しい。
 まだ十五歳だから、ボイス・トレーニングをしっかり積めば、この辺の課題は解消されるだろう。

 ところで、私は祐子ちゃんにぜひやってもらいたいユニットがある。静寂向上委員会だ。
 このユニットは最近活動していないが、彼女の声質やキャラクターは、静寂にピッタリじゃないかと思う。バックのメンバーを誰にするかの問題はあるが(今のSKiには、おとなしいメンバーが少ない^^;;)、実現すれば、いいユニットになると思う。
 祐子ちゃんがSKiに入った時は中一だった。それから二年半。今や彼女はSKiの中心メンバーになった。「若きベテラン」という言葉があるけど、今の彼女のSKiにおける彼女の立場には、この言葉がふさわしいと思う。
 来年,高校生になれば、SKiのメンバーとしても、一人の女の子としても、より一層魅力的になってゆくことだろう。

 (*)ソプラノ=合唱は、女声二部、男声二部の混声四部合唱が基本で、
       このうち、女声の高音部をソプラノという。



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