品川: | 考えてみるとこの6人、可能性はどうしたってあるんですよ。この6人だって。 後はどこで抜け出すかなんですね。抜け出すのを許さないのかもしれないですけど。 |
豊中: | というか…、タイミング一つの問題だよね。 |
杉並: | まあ、総称して言うなら、足りないのはね、本当に足りないかどうかはともかく、あればいいなと思うのは、もうちょっと目立つこと? |
堺: | 目立つねぇ。 |
杉並: | 目立つようなキャラクターがあれば、と言うことであって、目立とうとする必要は無いんだけど、自然にもうちょっと目立てればという… |
品川: | 分かりやすいキャラみたいな。 |
杉並: | や、『分かりやすい』ともちょっと違う…。 |
品川: | それとも違うか。 |
堺: | 自己アピールをもっと。自分の持っている魅力を全面に押し出せということですかねぇ。 |
杉並: | そうですねぇ。二期生もそうだったんだけど。 |
品川: | ファンによってはねぇ、SKiだからそれは許されないという人もいるのかもしれないけどねぇ。 |
杉並: | 要するにアピールしようとして、アピールするってのは、たぶんSKiファンはあんまり好まないと思う。自分もそうで、そういうこととはちょっと違う。もっと自然にね。うーん、どういったら良いかな。 |
堺: | 田村千秋的なやり方が今一つ良くないとか‥。 |
杉並: | ま、良くないっていうか、それで良い人はいいんだろうし、良くない人はちょっと。 |
品川: | それはねぇ、好き嫌いあるもんねぇ。 |
杉並: | そこまで行かなくてもね…。 四期生と言うのはまとまった感じがするから、余計そういう所がある。 |
品川: | SKi、難しいからねぇ。グループ・アイドルとしてまずやっていかないとならないから。 個人はその後になっちゃうのよね、結局ね。 |
豊中: | 個人は二の次だもんなあ。 |
品川: | 二の次だな。 |
堺: | やっぱ基本的な考え方ってのは、まず最初に『制服向上委員会』ありき。ですからね。 |
品川: | うん、そうそうそう。 |
堺: | メンバーがどんどん入れ代わっても『制服向上委員会』は残っていきますからね。 サンダルさん(高橋P)の「いつものように」ってコンセプトは、いつも『制服向上委員会』がそこにあるということであって、川野朋美や麻井玲那が「いつもそこにいる」ってんじゃ無いんですからね。一人一人のメンバーが…。 |
品川: | でもオレなんか、もうそろそう言うのから脱却してほしいな。という気持ちもある。 |
堺: | ただね、それをやっちゃうと、今までのアイドルになっちゃう。 |
品川: | って言うかねぇ、一期生の時とか、二期生の時って、それが一番良かったんじゃないか。 それでもまとまってたからね、彼女たちの場合って。 |
堺: | そう。いざステージになったらね。 |
品川: | って言うか、一人一人のインパクトが強くって、ま、全員とは言わないけど、何か伝える力があって、それがチームになったらより強くなっていって、美しいメロディと共に作っていたんでしょ。SKiの歌を。オレはそう思ってるんですよ。 |
撮影/山野麦文 |
堺: | 結局そこでね、SKiの根源のイメージをまとめ上げたからね。 |
品川: | そうそうそう。でも今のSKiって、個人の力そのものが弱いから。 |
堺: | 弱いです。 |
品川: | 弱いと、グループの力そのものも弱くなっちゃう。 |
杉並: | やっぱり出入りがこれだけ激しくあって。 |
豊中: | 個人差があるのかなあ。 |
杉並: | これだけ(出入りが)あると、やはりある程度まとまりっていうのが徐々に欠けていってしまう所と言うのがあるんじゃないかと思う。 最初のね、一期生や二期生の頃は辞めていく人もいて、入ってくる人もいて…、まあ、バランスがあったんだけど、段々、それが激しくなってきたでしょ。三期生、四期生に入ってから。 そうなってくるとやっぱり、まとまりってのが段々全体的に欠けていくと…、そう言うのってあるんじゃないかなあ。仕方無いんでしょう、グループってのは。 |
堺: | メンバーがねぇ、取っ換え引っ換えって言ったら変ですけど、変わっていくうちにですね、ステージに立つ者としてのね、藍田真潮が言ってた“プロ精神”ですか、そんな物が段々後のメンバーに受け継がなくなって来ているような気がするんですよ。 |
品川: | それはしょうがないんじゃないって気がしてオレ。うーん、ある意味ではカラーだからね。 一期生には一期生のカラー、二期生には二期生の…。 |
堺: | いや、そう言うんじゃなくって、ステージに立つ者というのはやっぱりそれなりのね、プロフェッショナルさというか、真摯さという物が必要なんじゃないですか。 |
杉並: | 例えばフォーメーション、曲の振りとか見てると、明らかに初期の頃の行進とか横振りを中心にした物から、今のダンス系に変わって…。それも、あるんでしょうね。それって、意外と大きいんじゃないかなあと。 |
品川: | っというか、初期からずっと引っ張ってきているってのが多いからねSKiはねぇ。 新しいファンが増えないんだよねぇ。 |
堺: | 増やせないもんねぇ…。 |
豊中: | 初期からのファンって、この中いるの?いないか。 |
堺: | 初期ってのは【バーニーズ・ニューヨーク】とかでやってた(笑)…。 |
品川: | それこそ一期生…、【バーニーズ・ニューヨーク】から苦難の道を歩んできた人もいれば、二期生から引っ張ってきた人もいるし、意外と三期生から来た人っていないんじゃないですか? |
堺: | 新しくても、その程度ですよ。そこからね、本格的にハマった人でも、存在自体は前から知っていたはずです。 |
品川: | だって、それで否定的だったら、四期生だって新しいファンが増えても当然なんですねぇ。 四期生には四期生なりの楽しみ方がある訳だし、当然。 ところがSKiはずーっと昔の遺産で食いつないでいるようなものだから。 |
堺: | そうそう、それそれ。 |
品川: | オレ一つ言ってほしくないのは「600曲歌がありますよ」って。 |
堺: | そうだよなあ。 |
品川: | だって確かに堺さんさっきも言ったように、カバー曲も多い訳だし、実際のオリジナル曲って100曲あれば良い方じゃないですか?。 |
豊中: | そうだよねぇ。 |
品川: | 確かに、歌い継いでいく曲も必要だけど、その一方で新しい歌を作っていくのも大事なんですよ。まあもっとも、『鼻くそMANが行く』みたいな歌作ってくれたら困るけど(苦笑)。 だからさっきも言ったように、朋美ちゃんなら朋美ちゃんでこの曲があって、ゆーたんならゆーたんでこの曲があって、って言うのがあったら強いですよ。一曲この曲があれば強いってのがあれば。しのが『小さな生命』歌った時は、「やっと、しのも歌う場所見つけられたなあ」って思いましたもんね。不安定なんですよ、まだ。誰に代わってもおかしくないんですよね、今の四期生だと。 |
堺: | そうですねぇ…。 |
品川: | さっきの麻井玲那じゃないけど。 |
(THE END) |
★あとがき
「今日は何をやってくれるのか」。コンサートやイベントが始まる直前の、周りの人たちとのひそひそ話。そして、「今日の◯◯ちゃん、すごく良かったなあ」終わった後での、居酒屋でのバカ話。
私が思うに、アイドルファンの一番の楽しみと言うのは、気の合うファン仲間と、自分たちの推すアイドルについていろいろと話をすることだと思います。
「一度じっくりSKiの“濃い”ファンさんたちで、大まじめにSKiについて話してみたい」。
撮影/山野麦文
『制服向上委員会』というアイドル・グループが大きく変わった98年の初夏と言う時期、ファンさんたちは皆、新しいSKiのステージングに戸惑い、そして考えました。
そんな最中、『KS3』と一緒に、共同全国のディープなファンさんが一同に会する『FCツアー』という絶好の機会に『六連星倶楽部』初の討論会を行なったのですが、いかがでしたでしょうか。
最後の方は品川氏を除いて、眠気と疲れで皆ヘロヘロな状態で話していたため、理論的に、そして話の流れ的に支離滅裂になってきているところもありますが、そこは一つ“ご愛嬌”と言うことでご勘弁ください(苦笑)。
この討論会の後、制服向上委員会はこれからの方向性を、はっきりと私たちの前へと差し示しました。
私たちはこれからも大まじめに、SKiについて考え、そして語っていきたいと思っています。(麦)
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