last update:1999/04/29  
99年のSKiをリードする、2人の魅力を徹底チェック!
特集
SKi史上初のサブリーダー・川野朋美 VS
SKi史上最速抜擢のメインヴォーカリスト・秋山文香

秋山文香
撮影/山野麦文  

《 一人で二度おいしい、秋山文香 》

BY 本間寛(東京都)

 私が初めて“秋山文香”というメンバーを意識したのは、98年3月の『4人1組バトンタッチコンサート』だった。
 『バトンタッチ』というから、4人全員入れ替わるのかと思ったら、本田博子と橋本美香はそのままだったので、少々拍子抜けしてしまった。
 他の二人のうち、川野朋美はだいたい予想していたが、もう一人の“秋山文香”は、入ったばかりのメンバーだったので、全く予想できなかった。そういえば、前の4人1組でも内田絵美がそうだったけど。
 そんな中で、なぜ文香ちゃんを意識したかというと、ステージで見せた笑顔が魅力的だったからだ。
 「この笑顔、どこかでみたことあるなあ…。そうだ!吉田未来や田村千秋がステージで見せていた、あの笑顔だ!」と。
 偉大なる(?)4人1組のセンパイの後を、彼女は見事に受け継いでいる訳だ。
 もっとも彼女自身は、SKiメンバーとして活躍していた頃の、吉田や田村のことは知らないだろうけど。

 以来、私にとって文香ちゃんは気になるメンバーになった。
 そして、4月の『お花見』。私たちのグループのところに文香ちゃんが来た。
 彼女の第一声は「おはようございまぁす!」という元気のいいあいさつだった。
 私が「あいさつがいいねぇ」と声をかけると、彼女は、「あいさつは大事ですよ」と、当たり前のように言った。「ありがとうございます」みたいな反応を予想していたので、少々以外だった。
 文香ちゃんが真価を発揮するのはその後だった。
 ファンさんが全員そろったところで、お話が始まる。ファンさんからは「好きな食べもの」だとか「好きな動物」といったありきたりの質問が出る。こういうときは、だいたいありきたりの答えが返ってくるものだ。
 ところが彼女ときたら、好きな食べものは「納豆」。好きな動物は「ナマケモノ」と答えたので、私は「何だ、この娘は!」と、仰天してしまった。
 ここから先の文香ちゃんとのやりとりを紙上で再現するのは難しいが、言葉使いといい、表情といい、とても自由奔放でユニークなものだった。質問をしても、常に私の予想と全く異なる答えが返ってくるのが面白かった。
 6月の『みなかみツアー』の撮影会の時も、久川由美子・波平槙子との三人組で笑いをとっていた。これは“かしまし娘”(※)も真っ青って感じで、SKiもいよいよお笑いに進出かと思ってしまった。
 しかし、文香ちゃんはただ面白いだけのメンバーではない。
 年少者の多い五期生にあって、高三の彼女はお姉さん的存在だ。歌も上手いので、出番は多い。
 最近はミッシェルのナンバーをよく歌っているし、4人1組やHellowに所属しているということで、諸岡なみ子や菊地彩子のような“モデル的”なメンバーの後継者といえる。実際、諸岡や菊地ほどでないにしても、身長はかなりある。
 昨年7月の『ドン・ジョバンニ』公演では、盲目の役を見事に演じていたし、セリフにも迫力があったから演技力もかなりありそうだ。
 こうして見て見ると、文香ちゃんは実力があって笑いもとれるという『1人で2度おいしい』メンバーだと言える。今までのSKiには、こういうメンバーはいなかったと思う。
 今後は、SKiの中心メンバーとして活躍していくことになると思うので、ますます文香ちゃんから目が離せなくなってきた。

 (※)かしまし娘 = 女性三人組の漫才師。そういえば、最近見ないなぁ…。



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