last update:1999/04/29
◇ コラム ◇

 アンチ・ラヴリィ構造体

BY 岡田知巳(神奈川県)

(a)
 『黒い瞳』という曲がアルバム『黒い瞳』に収録されていないのは、EL&Pの『恐怖の頭脳改革』という曲がアルバム『恐怖の頭脳改革』に収録されていないようなものだ。
 その曲は後のアルバム『作品第2番』に収録してある。『黒い瞳』がNewアルバム『今こそ立ち上がれ』に入るそうで、その点も似ている。
 『恐怖の頭脳改革』の原題は“BRAIN SALADSURGERY”、単語を直訳すると『脳・サラダ・手術』となる…。
 どこから“恐怖”が出てきたのか疑問で不思議だ。恐怖と言うより滑稽な感じさえする。英語力皆無だからよく解からないけれど、なにか深い意味があるのだろうか?。
 いや、深い意味がある、と思わせるというのが意図なのかな。




(b)
 「心の隙間を埋める」笑ゥせぇるすまんみたいな男(女でもいいけれど)が、今、目の前に現れたら、絶対にカモになってしまう(妙な)自身がある・・・。
 要するに、心寂しいってこと。



(c)
 アイドルの輝いている時間とは、どのくらいの期間なのだろう。
 昨年の年末の『笑っていいとも!』の特番で、一年間のテレフォンショッキングの総集編を放送していた。元アイドルや、長年アイドルをやっている人達も出演していたが、大抵昔とはお変わりになられていた(…微妙な言い回しだ)。
 私が(この人は変わっていないな)と思ったのは、たったひとりだった。その人以外は、以前まとっていたオーラのごとき輝きは失われていた。そして、(以下自主規制。なんでもストレートに言えばいいってものでもない。でしょう)。
 だが、変わってしまったからといって全否定するわけではない。いい歳の取りかたをしている人は当然ながらたくさんいる。アイドルの“輝き”とはまた違った、別の輝きが増してくる人がいる。アイドルだった時よりも、歳を重ねてからの方が好きな人もいる。
 しかし、とりあえず今は、アイドルとしてデヴューしたときのの輝きが、どの位まで保たれるかを考えてみる。
 自分の好きなアイドルが、絶頂期の頃とは変わってしまうと仮定する。それは、ルックスだけではなく、その子の内面(心の変化)ということもある。そして、残念ながら下降線をたどってしまう場合もあるだろうし、逆にアイドルの枠を越えて成長し脱アイドルをなしとげた。ということも考えられる。
 いずれにしても、そのアイドルを好きである間は、その子の発する“輝き”をキャッチしているのだと思う。
 ということは、見る側・ファンの側の主観に大きく左右されることになる。
 本当だろうか?
 私は、以前好きだった、そして今ではあまり思い入れがないアイドルのことを考え、そして「何故その時はそんなにも好きだったのか、その当時の自分に問いただしたい」と思うことがある。
 聞きたいラジオ番組の為に、その放送局に必死にチューニングを合わせた。なのに、合っていたチューニングは自然とずれていき、放送は段々と聞こえなくなる。
 そんな感じで、好きな気持ちが薄れていき、無くなっていく。
 単に、私が移り気だけなのだろうか。
 アイドルから輝きが発せられなくなったから好きでなくなってしまったのか。それとも、好きではなくなってしまったから輝きを感じられなくなるのか。
 …ニワトリと卵、の関係になってしまった。
 ちなみに私は、いわゆる今のトップ・アイドルと言われている女の子を見ても、オーラを全く感じ取ることが出来ない。単に私の感覚が鈍すぎるのだ、と言われればその通りなのだろうが。
 全方位アイドルファンの皆さんは、いつもとても楽しそうでいいなあ。とマジで半分くらい思ったりする。



(d)
 インターネットと一言でいっても、まあ、様々なものがあるけれど、特にBBSは“電脳井戸端会議”って感じだ。これはアイドルやSKiのBBSに限らず、そういうところが大半だ。
 BBSについていつも不満に感じること。というか書き込む方にお願いしたいことは、「5W1Hをきちんと押さえて欲しいです」だ。特に、最新情報については切実にそう思う。
 書き込む人達の間には共通認識が出来ていて、余計なことは書かないのが“暗黙のルール”なのかも知れない。そしてそれが仲間意識・身内意識の確認となり、とても楽しいのだろうなということは十分に分かるつもりだ。
 けれど、それが分からない者にとっては「分かりたいのに、分からない」ことになる。
 はっきり言って、隔靴掻痒。「むっちゃ、イライラするー」(笑)。
 ある人達は、特別な情報ルートがあるようで、それで一般のファンに対して優越感を感じているのだろうが、そーゆーのがものすごくシャクにさわる。とっても嫉妬する…という極く極く低レベルの気持ちが、実は私の本音なのだ(笑)。





(e)
 インターネットというのは、果たして本当にオープンな場なのか。実際は排他的なクローズドな場なのではないのか?
 自分はROMのくせにこんなことを書くのは卑怯なのだろう、と思わなくもない。
 けれど、どうしてこんなことを書き込んでいるのか、本当に全く分からない文がある。そういう例を以下に挙げてみる。
 書き込み続けているという事は、多分楽しいからなのだろう。その楽しさが分かる人は、どこがどう楽しいのかを、アホで低能な私に懇切丁寧に教えていただけたら幸いです。
<1>「誰々一推し!」や、「推しは他の誰々(メンバー)には黙っていて」という定番モノ。
<2>誰でも気づくような事を、さも自分が大発見したように、えらそうに書き込んだモノ。
<3>ものすごく勘違いしたノロケ話。例えば、イベントなどでメンバーがする極く当たり前の反応さえも、自分の都合のいい妄想に仕立て上げている、とってもラブラブな文章。ちょっと勘違いしているのかなー? 自分だけが幸せなら、オールOK!?
<4>メンバーを傷つけるような書き込み。きちんと批評するならともかく、単に“好き嫌い”だけで語っている、お子様並みの悪口。
<5>メンバーに意見する文章。客観的に納得できる、前向きな意見なら大賛成なのだが、ただ単に「メンバーには『こうあってほしい』」と、個人的に欲していることを押しつけるのはいかがなものか。ファンには、ファンの立場とスタンスがあると思うのだが。
<6>「自分たちにはユーモアがあるのだ!」と思い込んでいるらしい書き込み。
ちなみに私はユーモアを発信する才能は皆無。修業も足りないのだ。ゆえに、あえてユーモアは使わないことにしている…。これでは、私が一番卑怯者だ。
でも、他人の書いたものが面白いかつまらないか、何故かとてもよく分かってしまう…。
因果な…。ということで、幼児レベルのギャグは不要。
ハイセンスでカッコよく笑わせて欲しいな。
 このような書き込みも『オバサン御用達的井戸端会議』化したBBSでの閉鎖空間では、とろけるような楽しさなのだろうね。
 が、あれを読んでいる一般のファンが、あの無神経な書き込み群でどれほど傷ついているのか、全く自覚はないに違いない。
 そんなBBSを読まされる方は相当ストレスが溜まる。それならわざわざ読む事はないんだ、本来ならば。でも、「99.99%が不要でも、0.001%に有益な情報があるかも知れない」と一般ピーポーは思うから、仕方なく読んでいる。読まざるを得ないのだ。難儀な話やなあ…。
 アレな書き込みに対しては、その都度『歩行喫煙禁止!』の英語部分のフレーズを言い放ちつつ、読むことになるわけだ。
  なんて素敵な電脳生活なんでしょ!

(f)
 これは特定の人に向けた悪口ではなく、自分を含めてのことなので、自戒を込めて書いておく。
 自分達が『異形の者』だということを、もっと自覚したほうがいいと思う。
 そうすれば、少しは謙虚になって、奇妙な行動は控えるのではないだろうか。

(g)
 魔法は、自分が好きなアイドルから発せられなければ、その効力は無いに等しい。

(h)
 邪推に決め打ち、ルサンチマンの確信犯。
 オブラートに包み損ねて、そうとう地雷を踏んだようだ。
 もうこんな人身御供になるのは、たくさんですわ。ほんまに。



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