Want You!
「また、逢う日まで…。」


 諸岡なみ子  Namiko Morooka 


《1期生が、また1人… 〜諸岡なみ子〜》

諸岡なみ子  私が、初めてSKiを見たのは、本誌vol.6でも書いたとおり、4年前(1993年)の向ケ丘遊園でのイベントだった。その時、ステージの脇にCD売り場があって、そこで売り子をやっていたのが、諸岡なみ子ちゃんだった。
 新メンバーということで、CD売り場にはカメラを持った人たちが殺到していた。初めて見た彼女のイメージは、長身で美人だけど、どこか近寄りにくい感じの存在に思えた。
 その後、高瀬あやの,藍田真潮といった中心メンバーが抜けると、彼女の出番は次第に多くなってきた。特に94年の秋、吉成さんが事実上SKiを離れてからは、『清く正しく美しく』『笑顔がスキッ!』をはじめ、多くの曲でセンター・ボーカルをとるようになり、3期生が入るまでは、SKiの大黒柱というべき存在だった。
 そういう意味で、彼女が最も活躍した時期は、3代目リーダーになる前の1年間ぐらいで、リーダーになってからは、むしろ出番が減っていったような気がする。

 もう1つ忘れてはならないのが、悲運のユニット[ミッシェル]だ。フランスの男の子をイメージしたというこのユニットは、SKiの中ではひときわ異彩を放っていた。
 黒を基調にした男性的な衣装は、彼女にピッタリだったが、残念だったのは、ミッシェルはメンバーに恵まれなかったことだ。「ミッシェルに入ると(翌年にSKiを)脱退する」などと陰口をたたかれてしまうほど、メンバーは何回も入れ代わった。
 そして、昨年3月にはついに解散。恐らく、この頃にはなみ子ちゃん自身の退会の方針も決まっていたのだろう。

 ところで、この諸岡なみ子ちゃんというメンバーに対して、私は最初あまりいいイメージを持っていなかったのだけど、95年7月の軽井沢ツァーで、だいぶんイメージが変わった。
 私は、バーベキュー・パーティーの時に彼女の班で、かなり会話をする機会があったのだけど、その印象は「いいやつ」という表現につきる。長身で美人なのに、そういうのを鼻にかけるようなところが全然感じられない。昨年の箱根バスツァーでも彼女と同じ3号車だったけど、おニャン子クラブやCoCoの曲を楽しそうに歌って、ファンを喜ばせたことは記憶に新しい。
 ステージ上でも、センターヴォーカルをとる時はカッコよく見えるんだけど、いざMCとなると、言葉に詰まったり、言い間違いをしたりして、それをごまかそうと笑うところなんかに、とても人間的な魅力を感じてしまった。「ああ、この子もやっぱりフツーの女の子なんだなぁ…」と、実感させてくれた。

 最初は近寄りにくく感じた彼女が、今はとても身近に感じている。でも、これからは、私たちから遠く離れた場所に行ってしまうのだろう。1期生が、また1人居なくなってしまった…。

[文:論説委員■本間 寛, 写真:京都府/SUKE]



●諸岡なみ子さんへのメッセージ

 3代目リーダーに就任したときから、とても怖かった。何故なら、それが卒業までのカウントダウンの始まりだから…。
 そして昨年の夏、《真夏の祭典》で現実のものとなってしまった。去年は脇役だったのに、今年の《卒業式》では、ついに“主役”になってしまった。
 「出逢いがあれば、必ず別れがある」。こればかりは仕方のないことだけど、僕は笑顔で送り出したい。これからは、今までのような“集団”ではなく、一人で活動する訳だけど、今まで通り応援していくので、辛いことがあっても投げ出さずに 頑張ってほしい。

[京都府/竹ちゃん]

 約3年の長きに渡り、メンバーとしての活躍、(時にはリーダーとして)大変お疲れサマでした。今後はソロで活躍されるとのことですが、今までと変わらず、これからも応援していきますので頑張ってください。

[愛知県/杉浦嘉信]


97年2月号目次