last update:1999/01/07
Album『◯でない少女の×な生活』
前のアルバム『海賊娘』が、内容的に卒業メンバーの残したアルバムと言えるだけに、実質的に現行メンバーによる初のアルバム。期待の四・五期生の活躍だが、今回メイン・ヴォーカルを取っているのは川野朋美だけ。
これはもう、橋本&井上アルバムと言っても過言ではない。
橋本・井上は、全11曲中5曲にヴォーカルとして参加。うち、3曲がソロ曲となっている。他では、本田・久保・川野が、各1曲ずつソロを歌っているが、比率的にはこの3人を合わせて橋本・井上とようやく同じ。
つまり橋本・井上で各3分の1。残り3分の1が、本田・久保・川野が分けあっているという格好になる。
それだけ橋本・井上が頑張っているということだが、さらに橋本は作詞もこなしており、3曲プラス鈴之助との共同作1曲の、計4曲の作詞に関わっている(他のメンバーでは、井上・久保・川野も各1曲ずつ作詞している)。
そのうちの1曲『じゃあ〜まぁ〜いいかっ!』は、個人的に思い入れのある曲なのだが(このことは『知恵之輪士のSKiを読む!』でも触れているので、興味のある方は読んでください)、私が初めてこの曲を聞いた時に、歌い手の積極性というか、自発性を強く感じた。時期的にも、それが事務所との契約更新をした直後と思われるので、本人がSKiの活動を続ける意志決定をしたことが歌い方にも反映されていると分析していた。
そして最近になって、この曲が橋本美香本人の作詞だと判明したので、第一印象で感じた『自発性』も当然で、自分のイメージした詞の世界を、この歌によって表現するというスタイルで、この曲は歌われている。
もっとも、それ以前にも『シャララ』などで、橋本は自分で作詞した曲を歌っているだが、それ以上に『ダンシングセブンティーン』のイメージが圧倒的に強かった。
Hellowでの『ダンシング〜』では、コンセプトはすでに外面には出来上がっていたのに対し、この『じゃあ〜まぁ〜いいかっ!』では、内面のイメージを詞にまとめるという形で、コンセプト作りの段階から参加している。このため『ダンシング〜』とは逆に、内面のイメージを外面に表現する形で歌われている。これは『雨の日曜日』(作詞:川野朋美)、『優しい微笑み』(作詞:久保愛)などにも同じことが言える。
これとは対照的に、外から内へ、の形で歌われているのが、井上の『街角のクリオネ』である。
この曲は、作詞が私が初めて名前を聞く森野末家子という人の手による物だが、SKiのそれまでの曲とはかなり違った詞の世界が展開されている。俳優は、演技に入る前に台本を吟味して役作りというのをするそうだが、井上もおそらく同じようなことをしているのであろう、という印象を受けた。
ただ、井上の歌い方は、作詞家のイメージした詞の世界を忠実に再現しようという歌い方には聞こえない。
井上の歌い方は、“詞の世界を消化してそれを取り入れ、自分の世界の歌として再構成”している。
外から内へ。橋本の『じゃあ〜まぁ〜いいかっ!』とは、ある意味で好対照だし、また、その曲を自分の歌の世界へ消化するスタイルは、『ダンシングセブンティーン』のそれとは明確に異なっている。
構成上大きなウエイトを占めている、橋本・井上のこうした微妙な違いを聴き比べるのも、このアルバム『◯でない少女の×な生活』の楽しみ方と言えるでしょう。全体としては『DANCE DANCE DANCE』のような、テンポの良いノリの良い曲というよりは、じっくりと聴く曲が多いので、秋の夜長に一曲一曲に聞き入ってみるのもよろしいかと思います。
[群馬県/知恵之輪士]
『プリ天倶楽部』(本日は超ショートばーじょん)
私は7月公演、腹に激痛をかかえながら行った。
さすがに帰りは疲れ、タクシーで新宿へ向かうと、
渋滞で、ワンメーターのところが、\1,120に…(涙)。
でも、恵里子ちゃんに会えればOKです。
[埼玉県/恵里子にTry!]
[ 98年冬号目次 ]
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