last update:1999/07/07
◆コンサート・レポート◆

 '99SKiカウントダウン (同時開催:SKiの卒業式)

  at 渋谷公会堂  1999/ 2/21(SUN) 15:00〜


 今年も卒業式の日がきた。毎年ダメージの残るイヤな行事…。
 今回はその前に飯島みゆきちゃんの撮影会があるはずだった…がおそらく業者側の都合で中止に。
 落胆しながら会場へ向かった。

 【 ゆっきぃ懐妊 】
 さて会場に着くと、ゆっきぃは出ないという話があった。
 会場の入口にはこんな文章が張られていた。
 お詫び
 《卒業メンバー欠席のお知らせ》

 本日、卒業式に出席を予定しておりました井上裕紀子は、下記の理由にて欠席することになりました。
 長い間応援してくださったファンの皆様には何と言ってお詫びをしてよいか言葉もございませんが、ご理解とご了承をお願いするとともに、大変ご迷惑をお掛けしたことを心からお詫び申し上げます。

1999年2月21日 有限会社ピーティエーコミティ
 別記
 制服向上委員会・三期生 井上裕紀子(19歳)は、ここ数ヶ月本人の意向ならびに、体調不良を原因にコンサートやFCイベントを欠席して参りましたが、このほど本人より、入籍並びに懐妊の知らせが事務所に入りました。
 状態としては「今が一番安静を要する時期」ということでしたが、なんとか来場できる策を見いだせないかと考えて参りました。
 しかし、万一何か起こってしまった場合の責任のとりようがない事から欠席という道を選択致しましたので、皆様には何卒ご了承くださいますようお願い申しあげます。
 なお、事務所としても再三検討し、本人ならびにメンバーと協議の結果、本件をお客様に告知する事に致しました事をここに付しておきます。
以上
 聞いたところでは彼氏はボディボード関係らしい。その昔のドラマで「できちゃった」という話はかなりあるのだが、身近な現役アイドルでこれを見るとは思わなかったなぁ。
 見た時は少しショックだったが「もう姿を見ることはないだろうな」とふと思った。
 実際、3月のお別れ会には姿を見せることはなかった。
 もしこのトラブルがなければ博子ちゃんのように引退ライブもやれたことだろう。その事を思うと惜しい気もする。
 しかしどんな理由があろうともこれはゆっきぃが決めた事だ。ゆっきぃが決めた事に私たちは反対する事はできない。
 いえる事は「しあわせになってね」と言う事だけだ。

【 第6回卒業式と卒業式典実行委員会 】
 オープニングは「今日の日はさようなら」。
 メンバー紹介の後、第6回卒業式へ。今回は「卒業式典実行委員会」なるものが登場した。
 委員として登場したのは白石桃子・岩崎 愛・篠原智子・小林久子・内田絵美の5人。
 美香ちゃんが実行委員と話をする。桃子ちゃんはずいぶん久しぶりだ。ときおりグラビアやTVで姿を見せた事はあったが、直接見るのは96年の卒業式以来だ。タイにいっててカゼをひいたらしく体調は余りよくなかったらしい。大学を卒業したらアメリカへ行くという話をしてました。
 愛ちゃんは97年のミッシェル解散コンサート以来。現在レギュラーの[井上晴美とP'SエンジェルのGOLD RASH!](※1)の話が。でも私も最近見てないな。
 しの(篠原智子)に逢ったの昨年のラストコンサート以来1年ぶりの事だった。変わったところはあまり見られない。最後に見た時の、しののままだった。
 今は地元の歯医者の受付をやっているそうだが、やはり「見られている」という意識が強いのだろうか。
 久子ちゃんと絵美ちゃんは10月の同窓会以来。あいかわらずかわいらしい。
 絵美ちゃんは4月から大学生として経営学・経済学などを勉強するそうだ。
 将来は税理士を目指すらしい。
 久子ちゃんだけ将来の方向性が決まってないらしい。まぁゆっくりと考えたほうがいいのかも。

本田博子
撮影/ホーカー・テンペスト 

 さて実行委員による宣言の後、いよいよ「主役」の卒業生(博子・愛・陽子)が登場。
 1人ずつ桃子ちゃんとSKiでの思い出を話す。
 めぐ姉さんは96年8月名古屋の2期生だけのイベント(『マンモス・フリーマーケット』)の話をした。残念ながら私はこの日は松宮麻衣子ちゃんのイベントと浅野みゆきちゃんのイベントがあって、これと「真夏の祭典」は行けなかった。
 今でもこの時ほど「体が2つあったら…」と思うことはない。
 卒業生に花束贈呈。久子ちゃんが陽子ちゃんに、このために来た彩子ちゃんがめぐ姉さんに花束を渡す。
 博子ちゃんに渡した子は誰だったのか一瞬わからなかったが、「千秋ちゃんです」というアナウンスにどよめきが起きる。辞め方が辞め方だっただけに、来るなんて誰も考えていなかった。
 ちぁきちゃんはあの元気なところはなく、すっかり落ち着きお姉さんらしくなっていた。だから誰も気づかなかったのだろうな。
 現メンバーから卒業生へのお言葉。4期生と5期生を代表して、文香ちゃんがお別れの言葉を。
 最初の朋美ちゃんとかこちゃんは泣いてしまった。とくにかこちゃんは卒業式が始まる前から泣いていて、お言葉の時はずっと涙声…。そのため次のゆーたんはずいぶん冷静に言っているように感じられた(もちろん悲しい事には変わりないだろうが)。
 卒業生のお話。博子ちゃんは古賀ありさちゃん(彼女も辞めてしまった)に「お姉ちゃんさみしくない?」って言われて「寂しくないよ」とは言ったのだが、家に帰ると今までの思い出が浮かんできて寂しくなって泣いてしまったとか。
 よーこちゃんもずいぶん泣いていたなぁ。ちなみに博子ちゃんもめぐ姉さんも3月の最後のコンサートの時は泣いていなかった。
 そのあと『ともだち』『卒業』から5代目リーダー美香ちゃんのお言葉。
 そして卒業生の歌へ。桃子ちゃんと愛ちゃんは辞退したが、『シンガー』では久子ちゃんとえみにゃんが歌う。
 『恋の秘密』では博子ちゃんとめぐ姉さんが現役メンバーに混じって歌った。

【 SKiのカウントダウン(1) 】
 さてここからカウントダウンへ突入。
 「まさかの150位にも入らなかった曲たちを紹介」では美香ちゃんのソロ曲が目につく。どうも美香ちゃんって自分用のナンバーをあまり歌いたがらない。だから印象がほとんど気薄なのだ。美香ちゃんで物足りないのはこのへんだろう。
 100位〜81位では『ラッパーバッカー』が聞けたのはうれしい。美香ちゃんの『涙が消えるまで』も久しぶり。
 「ベスト100に入れなかった曲たちを紹介」は4人1組の曲を紹介。この時の4人1組はどうも面白みがない。優等生を集めた感じで、オチがあるとよかったのになぁと個人的には思っている。
 80位〜61位。『うたかたの夢』ではなんとしのが白い制服を着て博子ちゃん・めぐ姉さんと共に歌う。今の朋美ちゃんはどうもイメージとして合わない。やっぱりこの歌は智子ちゃんなんだなと再認識させられた。
 60位〜41位。寿隊は私から見ると“1〜2年後のSKi”を見ている気がする。
 『理由なき反抗』のSKi-Pは美香・愛・博子・舞香の編成。急だったわりには無難にこなせていたと思う。舞香ちゃんが大抜擢されたのは、今の4・5期生の中で踊りが一番うまいということなのか?

【 ハーフタイム 】
 出番を終えて帰っていく、彩子ちゃんとちぁきを見つける。
 私が「ちぁきー!」と叫ぶと、ちぁきは笑顔で反応してくれた。
 休憩中にPANTA・佐々木忠平両氏とゆかりちゃん・美香ちゃんによる演奏があった。
 忠平氏はスキンヘッドでかなりこわい。PANTAさんはトークでかなり笑わせてもらった。
 この形でゆかりちゃんが出てくるということは今も「現役」であると見てよいのだろうか?

久保愛
撮影/みのる 

【 SKiのカウントダウン(2) 】
 40位〜21位。
 『Junky Monjiour』ではずっとかこちゃんを見ていた。今回はかこちゃんの歌がなくて寂しかったので、せめてこの時でもと思った。
 『冷たい風と朝日の中で』はしののソロ。『うたかた』が聞けただけでもうれしかったのに、ソロが聞けたのだからとってもうれしかった。
 ちなみに5/5のコンサートでは由美子ちゃんが歌ったらしい。果たして…。

【 新曲発表 】
 『Lucky Sunday』は恵里子ちゃんメインボーカル。でもさおりちゃん・由美子ちゃんも、ちゃんと自己主張しているのが興味深い。
 『パリの恋人』は舞香ちゃんのソロ。舞香ちゃんも、ものすごいスピード出世である。歌は可もなし不可もなしかな。
 ちなみにこの時は舞香ちゃん1人だったが、5月コンサートからは美香ちゃん・文香ちゃんが両サイドについている。
 『Forever Young』は朋美ちゃんのリードボーカルということになっているが、美香ちゃん・文香ちゃんのボーカルも入ってて、私にとっては、実はそっちの印象が強い。
 ちなみにアルバム『今こそ立ちあがれ!』では、ちゃんと朋美ちゃんメインボーカルになっている。

【 SKiのカウントダウン(3) 】
 20位〜11位。
 『私だけのヒーロー』はめぐ姉さんのソロ。めぐ姉さんファンの面目躍如といったところか。できればだれにも歌い継いで欲しくない。
 『若き知恵を讃えた天使たちの詩』は、よーこちゃんが静寂の制服着て登場だ。
 今思うと、よーこちゃんにハマらなかったのはどうしてなんだろうと考えてしまう。でも美香ちゃんは、この(静寂向上委員会の)制服合わないなぁ(苦笑)。
 『一度だけ』は、私の投票では1位の曲。ゆーたんの一生懸命歌う姿勢がいい。
 この歌だけはゆーたんだけを見ていればいい。それにしてもゆーたんのレパートリーは未だに増えていない。もっと増えて欲しいが…。
 『花言葉』は4人1組。アレンジが良いのと、以外とありそうでなかった歌じゃないかと思った。
 いままでのSKiナンバーにあってもおかしくなかったが…。

松井陽子
撮影/ブルーウェイブ 

 10位〜6位。
 『天使のアイス』は、18位の『恋するふたり』とともに恵里子ちゃんで初めて聞いたという人が多かったのだろう。
 また、しの(篠原智子)ファンの多くが恵里子ちゃんに流れたというのも大きい。
 たしかに恵里子ちゃんには合ってるけど、私はどうしてもしのを思い出しちゃってイヤなのよね…。ロビーへ逃げたい気持ちだ(泣)。
 『さよならは出逢いの明日へのしるし』はよーこちゃんの、そして静寂としては最後の歌になる。
 今では文香ちゃんあたりが歌っているようだが、あまりいいとは思えない。やっぱり願わくば『静寂』を復活させて欲しいものである。
 『今こそ立ち上がれ』は、今のまじめなカラーのSKiを示す歌。
 私はまるでアニメロボットや70年代の特撮もののテーマソングみたいだと思っている。どうしてもそういう風景を思い出しちゃうんだよね。うーむ…。
 『制服宣言』。今年は数多くの古くからの曲がランクが下がったり消えたりしたが、この曲は大切に歌ってもらいたいものだ。

 いよいよベスト5。
 『18才』。博子ファンとしては絶対に入れたい曲であったと思う。コールも今まで以上に力が入っていた。
 『KS3・98冬号』でBW氏が「この歌は、誰にも歌いついで欲しくない」と言っていたが、私も同感である。
 『清く正しく美しく』はしぶとくベスト5に残っている。この曲も今のSKiファンにとっては象徴的歌なのだろう。
 『黒い瞳』はここまで上がるとは思わなかった。予想以上に5期生が浸透しているいい証拠かもしれない…。
 いや、恵里子ちゃんがいたからこうなったのかな(笑)。今のメンバーでは恵里子ちゃんが一番人気らしいから。
 1位は『地球に愛を』。2年連続1位になったが、これ以降あまり歌っていないので、来年はどうなるか不安。

【 終わった後 】
 コンサートが終わるとこの日だけのカウントダウンのパンフを買いに長い列が並ぶ。私は以外に苦労せずに買えた。
 外では佐倉せいらちゃん(※2)が自分の売りこみに走る。傷ついたファンに受けていたかどうかは定かではない。彼女もかなり大変だなと思う。
 でももう私は行く事ができない。

 昨年もそうだったが、今年も「これで終わり」という気持ちはなかった。
 この後、バースディパーティやらお別れ会やらファイナルコンサートやらあったからだ。
 毎年の事ながら複雑な気持ちである。

 果たして私はいつまでSKiを見ることができるのだろう。
[東京都/ホーカー・テンペスト]

(※1)「井上晴美とP'SエンジェルのGOLD RASH!」
CS Mondo21(スカイパーフェクTV・ディレクTV両方で見れる)で放送中のパチンコ番組。その名の通り井上晴美ちゃんが進行役。愛ちゃんは「庄司 愛」の名前で、『P'Sエンジェル』の1人として活躍中。
(※2)レスポワール所属のライブ・アイドル。
他のライブ・アイドルのイベント会場の前で、制服姿でビラまきをして客を集めるのが得意技。一部に熱狂的ファンを持つ。彼女いわく「制服向上委員会に入りたかったんですよぉ〜」だって。ホンマカイナ。



《 懐かしき卒業生たち 》

今年の『カウントダウン&卒業式』には、実に多くの卒業生たちが顔を揃えた。
一期生では岩崎愛・白石桃子・松田ゆかり。二期生では篠原智子・田村千秋・三期生では菊地彩子・小林久子・内田絵美と、これだけでもコンサートができるほどの人数だ。
このうち、岩崎・白石・田村は本当に久しぶりに見たので、何かタイムスリップしたように気分になってしまった。
岩崎愛は、一期生の中ではあまり目立った存在ではなかったが、私は結構好きなメンバーであった。
特に『恋は数学』の間奏で、扇子を広げて踊った日本舞踊は忘れることが出来ない。
白石桃子は、一期生の生徒会長的な存在で、『公開生徒総会』ではいつも司会進行役であった。
『ばちあたりプッツンガール』での、望月菜々とのコンビもハマっていた。
田村千秋は、二期生のリーダー的存在で、『寿隊』中隊長として、大活躍していた。
「元気が一番!」といった感じのメンバーで、振りの大胆さといい、機関銃のようにしゃべりまくるMCといい、とにかくその存在は、SKiの中では特に目だっていた。
SKiのステージには、これまでにもいろんな卒業生が折にふれて顔を出している。
今回の卒業式以外でも、諸岡なみ子・吉田未来・滝本久美・松本美雪等々、数えてみると結構な人数になる。
彼女たちが顔を見せる理由は色々にあるだろう。卒業した学校、実家、故郷、元の職場…。そういった感じの場所に行ってみたくなることは誰にでもあることだ。
いずれにしろ、彼女たちがSKiを忘れていないのは嬉しいことだ。
[論説委員/本間寛]



KS3トップページ99年夏号目次

Copyright (c) 1999 Kochira Shinjuku 3-chome