last update:98/10/22


コンサート・レポート
BY 竹ちゃん (京都府)


ドン・ジョヴァンニ公演における四期生&五期生


 私は、7月12日『ドン・ジョヴァンニ』公演『空』を見に行ったのが、新世代メンバー“四期生&五期生”の急成長ぶりをこの春で実感していた私としては、忙しいさなか、何とか時間を作って行くことにした。
 ここでは四期生、そして五期生について見てみようと思う。
 まず、一番目だっていた(つまり印象が強い)のは、やはり三浦恵里子だと思う。花嫁姿というインパクトの強さもあるのかもしれないが、やはり演技については堂々としていて、見ている私はすごく感動してしまった。ついこの前、歌の面で成長した姿を見せてくれたばかりなのに、演技の面でも成長しているとは本当に驚きである。今後も三浦恵里子の活躍に期待したいと思っている。
 寄合歩はインパクト面では弱いものの、うまく男役をこなしていた。彼女の場合どちらかと言うと宝塚的な男役の方が適しているように見受けられる。演技面から見ても特に大きな問題点もなく、私は彼女の意外な一面を見ることが出来て結構良かったと思う。また『めぐ太郎一家』では、赤い字で“一番”と書いたシャツを着ていて、いかにも「下町の粋なお兄さん」という感じで出てきた時にはつい笑ってしまったが、さまざまな面から見ても素晴らしい感じがした。
 そして中井祐子であるが、ドンナ・アンナの婚約者・オッターヴィオ役で出た訳だが、寄合歩と同じくここまで男役がハマるとは思わなかった。『六連星倶楽部』前号での、ゆめのしずく氏のレビューにも書いてあったように「自主トレ」をどんどん入れていっている成果は少しずつ見えてきているように思える。
 川野朋美は警察官で登場したが、衣装はともかく、短期間でここまで奇麗になるとは予想もつかなかった。しかし、登場が予想以上に少なかったように思えたので、その辺は個人的に残念なところである。
 伊藤嘉代子であるが、マゼット(寄合歩)に「あの時の約束は何だったの?」と詰め寄る場面は、大げさな言い方をすると「迫真の演技」のように思えた。普段のクールさとは裏腹にこのような面を見る事が出来たと思えば、『めぐ太郎一家』では、おばあさん役でまた違った面を見ることが出来て、これからどのように楽しませてくれるか、期待できる。
秋山文香

撮影:山野麦文
 次に五期生へと話は移るが、秋山文香がここまで演技面が良いとは思わなかった。彼女はオッターヴィオの婚約者・ドンナ・アンナ。しかも目の見えないと言う役を演じた訳だが、演劇の素人である私から見ても、目が見えないのを演じるのは並大抵のことではないと思う。
 しかし、彼女はそれをやってのけたのである。私だったら絶対に出来ないであろう。さすが五期生の代表格と言われるだけのことはあると思う。
 久川由美子であるが、川野朋美と同じ警察官役で登場していた。しかし思いがけないアドリブ(私は台本について知らないので、台本通りかアドリブかは不明だが、個人的にそう思った)を出してきたときにはすごく驚いた。新しいメンバーの場合、緊張のあまり思ったように出来ないパターンが、過去によく見受けられたが、彼女の場合は100%とまではいかなくても、それに近づいていっているように思える。
 今後も演劇に限らず期待していきたいと思う。
 見方も人それぞれで、今回の演劇についてさまざまな評価があると思うが、私はすごく良かったと思っている。
 今後の四期生&五期生から、ますます目が離せなくなったのは言うまででもない。




 お知らせ

 『六連星倶楽部』ライター・竹ちゃんの手による四期生期待の星・三浦恵里子ちゃんの個人ミニコミ誌えりりんスマイルが8月29日に発行されました。むつらぼし同様、ぜひお目を通してくださいませ。



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