ともかく、SKiが結成されてから早くも、5年になろうとしている。当時を知らない私としては、今や伝説となって いる《０号公演》がどんなものだったかは、大いに興味があった。ただし、再演といっても、会場はこまばエミナースではなく、新宿の〔※１バーニーズ・ニューヨーク〕だったわけで、雰囲気は全然違ったんじゃないかと思う。
幕が上がると、7人のメンバーが並んでいる。高瀬あやの＝橋本美香,奥山美夏＝伊藤嘉代子,志村和美＝松田ゆかり,吉成圭子＝本田博子,中野亜希＝久保愛,佐藤枝里子＝川野朋美,安達絵美＝内田絵美という配役。学校の授業のように、1限目から7限目に分けられ、それぞれの時間が歌やコーナーになっている。すべて台本通りで、アドリブは禁止。公演時間は、ビートルズの東京公演にあわせて30分だったとか…。
曲は、『制服宣言』『恋のインビテーション』『青春ラプソディ』の3曲だったんだけど、いくら０号公演の再現といっても、客の方はそうはいかない。なんたって、※２当時は客の大半がメンバーの父兄だったという話だから…。
『恋のインビテーション』で、高瀬あやの役の橋本美香ちゃんが歌うと、やはり“みかみかコール”になってしまったのは、やむを得ないことか。
《０号公演》終了後は、初期のコンサートの再演ということで、これは多分、93年の春から夏頃なんじゃないかと思うけど、かの奥山美夏に加え、宮本里枝子とか吉田未来とか、かつて好きだったメンバーの名前が出てくるものだから、うれしくなってしまった。一番傑作だったのは、久保愛ちゃんの演じる青山れい。くだらないダジャレを飛ばして演じている姿が、なんとも面白かった。でも、本人が見たらどう思うんだろう。
当り前の話だけど、結成当時からメンバーは全部入れ替わってしまった。ただ一人卒業していなかった吉成さんもついに引退するという。制服を着るグループだから、同じメンバーがそういつまでもは、やっていられないのは分かるけど、何かとても感慨深いものがある。何人かのメンバーの顔が浮かび、彼女たちは今 何をしているのだろうか？と思ってしまった。
いったい、これまでSKiには何人のメンバーが入ったんだろう。正確に数えたことはないけど、70〜80人くらいにはなるんじゃないだろうか。一度でいいから、新旧全メンバーを集めて『制服宣言』なんか歌ってもらえたら、きっと壮観だろうなと、くだらないことを考えてしまった…。
［論説委員■本間 寛］
※１ バーニーズ・ニューヨーク ＝ 有限会社PTAコミティの親会社、
猪山興業が所有する〔猪山興業ビル〕を指す。
０号公演が行われた〔ギャラリー・VIA EIGHT〕は、8階にある。
ちなみに、コミティビデオで、カーテンを開けたときに写る白い建物が、
このビルだ。
※２ 本誌vol.3に桂木 明さんが書いた〈もと1期生がスキッ！〉も、あわせてご覧ください。
本誌vol.11の当欄に、【国際音楽の日】という記念切手が紹介されていたのをご記憶でしょうか？ 気になったので、大阪中央郵便局へ買いに行ったら、今度はこんな切手を見つけました。 各地方で発行されている『ふるさと切手』の一種で、長野県松本市で行われたオーケストラの演奏会、《サイトウ・キネン・フェスティバル》が図案化されています。 “サイトウ”というだけで買ってしまいましたが、やはり「斉藤」と「音楽」は切っても切れない関係のようで…。 ［副編集長■しろくま☆しゃしょう］
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