特集「No! Make 全曲レビュー」

何かのために Vocal/SKi

 コンサートでこの曲を聴いたときは、間奏で「ベトナムレポートは有意義だった」云々のセリフが入っていたのでベトナムの曲だと思いこんでいた。
 しかし詞の内容を見ると「みんな目標は違っても、それぞれの目標に向かって頑張ろう」ということを歌っているようだったので、まあいいでしょう。
 PANTA氏のメロディはとても美しいし、イントロのキーボードの音色も良いので、音楽的にはかなり満足出来る。
【本間寛】


 現在のSKiのテーマ「メッセージ路線」と、高橋Pの指向する「音楽性」、そして私たちファンさんが望む「SKiの姿」を初めてバランスさせることに成功した“メッセージソング”。
 ファンさんたちの好き嫌いはあるものの、これならばたいていのファンさんは納得出来る。下手にロックなどやらずに、初めからこのような形で“メッセージ路線”をやったらよかったのに。と、つくづく私は思う。
 この曲は、一番で寄合→三浦→全体。二番では橋本→遠藤→全体とヴォーカルがリレーしていくのですが、これは、出だしは寄合/橋本の憂いのある声で入り、続けて三浦/遠藤の少し明るめの声で聴く者の感情をを加速させる。そして全員のボーカルで一気に押すという形で、楽曲を上手に盛り上げていっているのです。
 僕的にはPANTAさん一人だけのヴォーカル、なおかつアコースティック・ギター一本のみの伴奏で、一度聴いてみたい曲ですね。
【ブルーウェイブ】


 だからSKiはあなどれない。様々なタイプの曲が存在する中、メッセージソングにおける最高峰の一つとなった。
 ところが「地球に愛を」みたいな、具体的な内容では全くない。聴く者すべてにゆだねられている。あえて詞の内容を解釈する必要はない。ここで「何か」を感じ取り、「何か」少しでも行動に移せればよいのだ。
 PANTAさんは本当に良い曲を書いてくれる。だからそれに見合ったオケが欲しい。代用のストリングスが軽薄さを感じさせてしまう。もっと重厚な音にしてもよかったのではないだろうか。ピアノもアコースティック・ギターも、より生々しく存在を主張すべし。
 そういえばSKi本体でヴォーカルが交替していく曲は珍しい。舞香ちゃんの声がひときわ魅力的だ。なめらかな声質はとても貴重である。
 こうした要素が浸透していけば、SKiも一歩上を目指せるに違いない。何かのために。
【ゆめのしずく】


寄合歩   1. 歌って歌って 踊って踊って
  2. 何かのために
  3. 一人ふたり
  4. いつか会えたら
  5. 心の行方
  6. LOVE×2
  7. 偶然の一致
  8. Y・A・D・A
  9. 煌めきの後に
 10. ノーメイク

 ◎ アルバム総評
撮影/ブルーウェイブ_


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